共に優勝を勝ち取ったキャセールとレブロンをチョイスしたアレン
2018年のネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(以下、殿堂)には、ジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか)やスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)、レイ・アレン(元シアトル・スーパーソニックスほか)、グラント・ヒル(元デトロイト・ピストンズほか)をはじめ、そうそうたるメンバーが選ばれた。
9月8日(現地時間7日)には、マサチューセッツ州スプリングフィールドにあるシンフォニー・ホールで殿堂入り式典が行われることとなる。
ここでは、アレンがお気に入りのチームメートについて語っていたので紹介しよう。
アレンは1996-97シーズンから2013-14シーズンまでの18シーズンをプレーしてきた中で、ポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)やケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)、ゲイリー・ペイトン(元ソニックスほか)といったレジェンドたちとチームメートとして戦ってきた。その中からアレンが選んだのは、共に優勝を果たした2人だった。
9月5日(同4日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中で、アレンはサム・キャセール(元ミルウォーキー・バックスほか)とレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の2名を挙げた。アレンはこう明かす。
「サム・キャセールとレブロン・ジェームズだね。サムは一緒に戦いに行きたいと思う男だった。彼は何が起ころうと、おとなしく黙るようなことは決してなかった。ボディーランゲージも欠かさなかったしね。レブロンは一緒にプレーしていてとても楽しく、共に競い合いたいと思う選手だった。そして彼は、常に大勢の選手の中の1人として振る舞っていた。隣にいる選手よりも彼自身を大きく見せるようなことは一度もなかったんだ」。
“おしゃべり”なスコアリングガードとして知られたキャセール。アレンはバックス時代にキャセールと約3シーズンをプレーし、08年途中にセルティックスへ加入したことで共に優勝も経験。黙々とプレーするアレンにとって、キャセールはモチベーションを駆り立ててくれる存在だったのだろう。
レブロンとはキャリア最後の2シーズンをマイアミ・ヒートでチームメートとして戦った。13年には優勝、14年は優勝こそ逃したものの、ファイナル進出を果たした。セルティックスの一員としてイーストの覇権争いをしていたアレンがライバルであるヒートへ移籍した時、多くの批判を浴びてきたのだが、レブロンを中心とするヒートのスモールボールに不可欠なシューターとして2年連続のファイナル進出に大きく貢献したのである。
リーグ史に名を残す3ポイントシューターとして、今年殿堂入りするアレン。今後は自身の元チームメートたちがキャリアを振り返った時に、アレンのことを称賛していくこととなるに違いない。