ナッシュとノビツキーを結んだのはバスケットとビールだった!?
今年、ネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(以下、殿堂)の仲間入りを果たすこととなったスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)。
キャリア18シーズンの中で、サンズ、ダラス・マーベリックス、ロサンゼルス・レイカーズの3チームでプレーしたナッシュだが、キャリア初期のサンズ在籍時はジェイソン・キッド(元マブスほか)、ケビン・ジョンソン(元サンズほか)といったオールスターガードをサポートするロールプレーヤーに過ぎなかった。
しかし、1998年6月下旬にサンズからマブスへとトレードされると、しだいに頭角を現し、オールスターガードへと成長していった。当時のナッシュとマブスを語るうえで欠かせないのが、同時期にマブスへ入団したルーキー、ダーク・ノビツキーと恩師のドン・ネルソンHCと言っていいだろう。
ナッシュはカナダ出身、ノビツキーはドイツ出身と、共に外国籍出身だった両者は、ワークアウトなどで多くの時間を過ごし、マブスを代表する選手へと進化を遂げていく。2000-01シーズンには、90年を最後に遠ざかっていたプレーオフへと導き、そこからプレーオフの常連チームへと押し上げていった。
そして9月8日(現地時間7日)に、マサチューセッツ州スプリングフィールドにあるシンフォニー・ホールで行われる殿堂入り式典で、ナッシュのプレゼンターを務めるのがネルソンHCである。
ネルソンが指揮するアップテンポなスタイルに完璧にマッチしたナッシュとノビツキーは、マブスでオールスターの常連となり、ナッシュはサンズ帰還後の05、06年、ノビツキーは07年にそれぞれシーズンMVPを獲得するほどの選手となった。
今回は殿堂入り式典を控えた9月5日(同4日)、『Mavs.com』のドウェイン・プライス記者に対し、ネルソンがナッシュとノビツキーに関する興味深いエピソードを明かしていたのでお届けしたい。
「彼らは本当にウマが合ったんだろうね。それに2人ともビールが好きだった。それもあって、(ダラスで)友情を築いていったんだと思うよ。練習や試合後に何度も飲みに出かけて語り合ったことで、切っても切れない仲になったんだ」。
ビールで紡がれた友情、というのは大げさかもしれないが、ナッシュとノビツキーをつなぐ要因の一つにビールがあったことは確かなようだ。
今週末に行われる殿堂入り式典では、今季で21シーズン目を迎えるノビツキーがナッシュの下へ駆けつけ、プレゼンターを務める恩師ネルソンと共に祝杯を挙げるのではないだろうか。