キャブスのトリスタン・トンプソンがライバルへけん制「イースト王者は俺たちだ」

昨季のイースト決勝でトンプソン(キャブス/右)と激突したモリス(セルティックス/左)[写真]=Getty Images

「キャブスを倒すまで大きな口をたたくな」とトンプソンが発言

 今夏、クリーブランド・キャバリアーズは絶対的なリーダーであるレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が退団した。そのため、多くのメディアは今季キャブスがプレーオフへ出場できると予想していない。

 昨季まで4年連続でイースタン・カンファレンスを制してきたキャブスだが、レブロン移籍はあまりにも大きな損失というのが大方の見方となっている。

 今季のキャブスには、レブロンと共にイーストを4年連続で制し、2016年に優勝も達成したケビン・ラブトリスタン・トンプソンJR・スミスがおり、16年の優勝メンバーであるチャニング・フライも古巣に帰還。カイル・コーバーやジョージ・ヒルといったベテランも在籍している。

今季はキャブスの先発センターとして活躍が期待されるトンプソン[写真]=Getty Images

 また、昨季途中に加入し、ファイナルを経験したジョーダン・クラークソンラリー・ナンスJr.、ロドニー・フッドも残留しており、今年のドラフトでは1巡目8位でポイントガードのコリン・セクストンを指名。開幕前の時点で、キャブスがプレーオフに出場できないと断言するのはさすがに時期尚早だろう。

 そんな中、トンプソンがイーストのライバルチームたちへけん制していたので紹介したい。9月28日(現地時間27日)、トンプソンはチーム練習後のメディアからの取材でこう語っていた。

 「俺たちが4度のイースト王者ということに変わりはない。だから俺たちを倒すまで、ボストン(・セルティックス)やフィリー(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)といったチームは大きな口をたたけないはずだ。ボストンはゲーム7でホームコート・アドバンテージがあったにもかかわらず、キャブスに負けた。フィリーはスウィープされていただろう。トロントにしてもそう。俺たちを倒さないかぎり、大きな口をたたくことはできないのさ」。

 昨季のプレーオフ、イースト決勝でキャブスと激突したセルティックスは、第5戦に勝利してシリーズ突破に王手をかけるも、レブロンを中心とするキャブスの前に2連敗を喫した。ラプターズもイースト準決勝で対決するも、4連敗で敗れていた。

モリスとシモンズがかみ付いたが、イースト活性化が本当の狙いだった?

 だが、今季はセルティックスとシクサーズ、そしてラプターズがイースト優勝、そしてNBAファイナル進出を争うことになることが濃厚だ。昨季ファイナルまであと1勝に迫ったセルティックスにはカイリー・アービングゴードン・ヘイワードが復帰する。シクサーズもコアメンバーを失わずに戦力保持に成功しており、ジョエル・エンビードベン・シモンズマーケル・フルツの成長が期待できる。ラプターズにしても、カワイ・レナードダニー・グリーングレッグ・モンローを加えたことで、着実に戦力アップしているからだ。

 するとトンプソンの発言に対して、早速ライバルチームの選手がSNSで応戦していた。

 セルティックスのマーカス・モリスは自身のツイッターで「黙ってろよ。今季は早めにバケーションの準備でもしておけ。今季のキャブスは勝てやしないさ」と投稿。シクサーズのシモンズも「オーケー。じゃあ試合で会おう」とコメント。

 キャブスが今季、ライバルチームに対してどのような戦いをするかに注目したい、と言いたいところなのだが、この3選手は偶然にも代理人が同じ。レブロンと同じく『Klutch Sports Group』のリッチ・ポールが彼らの代理人を務めており、オフシーズンでも親交があるのかもしれない。

 イーストのライバルチームによる激しい舌戦ではあるものの、レイカーズやゴールデンステート・ウォリアーズ、ヒューストン・ロケッツが注目を浴び続けていることもあり、イーストは話題性に乏しかった。

 もしかすると、イーストを活性化する目的もあったのかもしれない。

今季キャブスでエースを務めるラブ(右)と注目の司令塔セクストン(左)[写真]=Getty Images

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