延長終盤で痛恨のフリースローミス、ここ2季は勝負どころで決定率が低下
10月23日(現地時間22日)に行われたサンアントニオ・スパーズ戦。ロサンゼルス・レイカーズの大黒柱レブロン・ジェームズは約43分間プレーし、32得点8リバウンド14アシストをマーク。
第4クォーター残り3.3秒には延長に持ち込む同点3ポインターをねじ込み、見事なクラッチパフォーマンスを見せた。
ところが、1点リードで迎えた延長戦残り12.8秒。レブロンはルディ・ゲイのファウルを受けて、フリースロー2本のチャンスを得るも、1本も決めることができず。スパーズは最後のポゼッションでパティ・ミルズが決勝弾を突き刺し、レイカーズは開幕3連敗となった。
もしあの場面でレブロンが1本でもフリースローを決めることができていれば、勝利あるいは2度目の延長に突入していた可能性が高い。だがこの敗戦によって、レブロンはキャリア2シーズン目の2004-05シーズン以降初となる開幕3連敗。
『ESPN Stats & Info』によれば、第4クォーターまたは延長戦で1点差という僅差の展開で、レブロンは昨季開幕からこの試合まででフリースローを21本放って成功わずか10本、成功率48パーセントしか残せていないという。これは同じ状況で10本以上放っている選手の中では最も低い成功率となっている。
レブロンは決してフリースローが優秀ではないものの、勝負所で頻繁にミスする選手ではなかったはずだ。これはプレータイム増加による集中力不足も要因となっているのではないだろうか。
前試合(対ヒューストン・ロケッツ)で起きた乱闘劇により、ブランドン・イングラムとラジョン・ロンドを欠いたレイカーズだったが、スパーズに勝利するチャンスは何度もあったものの、最後に勝ち切ることができなかった。
試合を終えたレブロンは、現地メディア『AP』から「(3連敗で)落胆しているか」と聞かれ、「そうではない」と否定。さらにこう続けた。
「これはプロセスなんだ。俺たちはきっと良くなるはずさ。開幕直後から嵐に巻き込まれ、燃えさかる炎からいきなり飛び出すことができると思ってここに来たわけじゃない。これも(チームが成長していくための)プロセスなんだ。俺はそう理解している」。
徐々に粘り強くなってきたレイカーズだが、レブロンの出場時間調整はマスト
とはいえ、レイカーズは少しずつではあるものの、粘り強いチームになってきている。開幕戦(対ポートランド・トレイルブレイザーズ)では第4クォーターで一度もリードを奪えなかったものの、ロケッツとの試合では終盤まで僅差の展開へと持ち込んだ。そしてスパーズとの試合では、残り1分10秒で8点ビハインドの展開から延長へと持ち込んでみせた。
その点で見ていくと、今後レイカーズが白星を手に入れて、チームとしてより成長していくことはできるはずだ。
しかし、気になるのはレブロンのプレータイムだろう。直近2シーズンでリーグトップの平均出場時間を記録していた“キング”は、今季もここまで平均39.7分とフル回転。すでにリーグトップのプレータイムとなっている。
イングラムとロンドが欠場しているとはいえ、長いシーズンを考えると、今年12月末に34歳を迎えるレブロンをもっと休ませるようにして、試合の重要な場面で最大限の力を発揮できるように調整したい。