過去49年で最多の平均得点を残す今季、マグレディの平均40得点は可能か?
NBAは2018-19シーズン開幕から約1週間が経過。10月24日(現地時間23日)終了時点でトロント・ラプターズ、ミルウォーキー・バックス、デトロイト・ピストンズ、デンバー・ナゲッツ、ニューオーリンズ・ペリカンズが無敗をキープしている。
今季の特徴として挙げられるのが、近年にはないほどハイスコアゲームが多いこと。8日目を終えた時点で、全30チームの平均得点が113.4得点となっており、これは過去49年間で最多だという。
そんな中、かつてリーグ有数のスコアラーとして活躍したトレイシー・マグレディ(元オーランド・マジックほか)が、『ESPN』の『The Jump』でこんな発言をしていたので紹介したい。
「もし俺が今のNBAでプレーしたら、簡単に平均35~40得点くらい取れると思う。3ポイントをたくさん打たなくてもね」。
マグレディはマジック在籍時に2度も得点王を獲得。特に02-03シーズンはキャリアベストとなる平均32.1得点を奪っていた。このシーズン、リーグのアベレージは平均95.1得点と、今季と比較して約20点も違っていたことを考えると、マグレディがこのような発言をするのもうなずける。
02-03シーズンと今シーズンのリーグ平均を見て、最も驚くのは3ポイント試投数だ。前者の平均14.7本に対して、後者は平均31.6本と2倍以上に増えている。成功率はさほど変わっていないものの、これだけ試投数が違うと、平均得点がアップするのは当然だろう。
開幕から4連勝と好調なラプターズを率いるカイル・ラウリーは、現地メディア『AP』へ今季についてこう話していた。
「ゲームの中で、選手たちはより快適にオフェンスができていると思う。選手全員がコートを広く使い、センターさえも3ポイントを放つくらいにね。そしてより多くのショットを放ち、ボールムーブメントの回数も増えていると思う。それらによって、ゲームはエキサイティングになっているのさ」。
ここまで差があると、速いテンポでオフェンスを遂行するチームでプレーすれば、マグレディは平均40得点を残すことができるかもしれない。ただし、現代は3ポイントが飛び交い、スペースを作ることができるかどうかがオフェンスにおけるポイントとなる。
マグレディは3ポイントのキャリア平均成功数が1.2本、成功率は33.8パーセントと平凡な数字しか残せていなかったことを考えると、確実にそう言い切ることはできないのではないだろうか。