新人ビッグマンとしてマルチな才能を発揮するグリズリーズのジャクソンJr.
11月13日(現地時間12日)、メンフィス・グリズリーズはホームのフェデックス・フォーラムでユタ・ジャズとの試合に臨むも、ロースコアの展開の中、最終スコア88-96で敗れた。
今年のドラフト1巡目全体4位でグリズリーズに指名されたジャレン・ジャクソンJr.は、開幕3戦目から先発として出場しているのだが、この試合で10得点11リバウンド3アシスト5ブロックをマーク。オフェンシブ・リバウンドを5本もぎ取るなど、ケガ人の多いチーム状況の中で貴重な働きを見せている。
『Grizzlies PR』によると、グリズリーズのルーキーが得点とリバウンドのダブルダブルに加えて5ブロックを残したのは、2002年のパウ・ガソル(現サンアントニオ・スパーズ)以来だという。
ガソルはルーキーシーズン(01-02)に同様の記録を3度達成し、平均17.6得点8.9リバウンド2.1ブロックをマークして新人王に輝いた。
211センチ109キロのジャクソンJr.は、1999年にスパーズで初優勝を達成したジャレン・ジャクソン(元スパーズほか)を父に持つサラブレッド。主にスポットアップシューター兼タフなディフェンダーとして活躍した父は193センチのスイングマンだったが、ジャクソンJr.はインサイドからアウトサイドまでこなすオールラウンダーとして活躍している。
そんなジャクソンの万能性を最も端的に表した試合がある。11月8日(同7日)に行われたデンバー・ナゲッツ戦。ジャクソンJr.は20得点7リバウンドに加えて、3スティール3ブロックをマークし、勝利に貢献した。
『Basketball Reference』によると、83-84シーズン以降、ルーキーで1試合に20得点3スティール3ブロック以上をマークしたのはジャクソンJr.を含めて6選手のみ。大物選手が並ぶ中、今季のルーキー、ウェンデル・カーターJr.(シカゴ・ブルズ)も名を連ねている。そこで特筆したいのは、ジャクソンJr.は史上3番目の若さで達成している点だ。
※チーム名は当時の所属先かつ略称
■新人で20得点3スティール3ブロック以上を達成した選手
レブロン・ジェームズ(キャブス/18歳と350日)
ケビン・デュラント(ソニックス/19歳と48日)
ジャレン・ジャクソンJr.(グリズリーズ/19歳と53日)
カーメロ・アンソニー(ナゲッツ/19歳と187日)
ウェンデル・カーターJr.(ブルズ/19歳と198日)
モーリス・ハークレス(マジック/19歳と315日)
ルーキーとして史上6人目の記録を残したジャクソンJr.は、ビッグマンに必要とされるスキルを併せ持つ、マルチな才能の持ち主と言っていいだろう。カーターJr.と共に、今後の活躍を期待したいところだ。