チームトップの平均得点を記録するドンチッチは新人王最有力候補の技巧派
11月29日(現地時間28日)終了時点で、ダラス・マーベリックスは10勝9敗。大混戦のウエスタン・カンファレンスでも8位という好位置につけている。
昨季は24勝58敗でウエスト13位だったことを考えると、大きな進歩と言っていい。
キャリア21シーズン目を迎えたダーク・ノビツキーこそ足の故障から回復中のため欠場を続けているものの、このチームにはハリソン・バーンズやウェスリー・マシューズ、デニス・スミスJr.にディアンドレ・ジョーダンといった実力者が在籍している。
だが彼らを差し置いて、マブスのスコアリングリーダーとなっているのは19歳のルカ・ドンチッチだ。爆発的な身体能力こそないものの、スロベニア出身のルーキーは高いバスケットボールIQに抜群のバスケットボールセンスとシュート力を持ち、マブスをけん引。
ドンチッチはここまで平均33.2分19.1得点6.5リバウンド4.2アシスト1.0スティールを記録。フィールドゴール成功率は45.7パーセント、3ポイント成功率39.8パーセント、フリースロー成功率79.5パーセントと、ルーキーとしては申し分ないパフォーマンスを見せていると言っていいだろう。
マブスはここ8試合で7勝と、ますます調子を上げており、ボストン・セルティックスやヒューストン・ロケッツにも勝利。今季平均11.0得点にチームトップの6.2アシストを記録するベテラン、JJ・バレアは現地メディア『Sports Illustrated』へドンチッチについてこう評していた。
「ゲームの間、こんなに楽しんでいるヤツは見たことがない。調子が良いと感じれば、ずっと笑ってるんだ。練習中でさえもね」。
優しそうな笑顔が印象的なドンチッチだが、プレーの面では相手チームのディフェンダーを苦しめている。巧みなシュートフェイクに鮮やかなボールフェイク、絶妙なタイミングで繰り出すフローターもお見事。新人ながら技巧派なプレースタイルで強烈なインパクトを放っている。
今後もマブスが勝利を重ねて、2016年以来となるプレーオフ出場となれば、ドンチッチは今季の新人王当確と言っていいのではないだろうか。