2年目の今季は平均得点こそ微増するも、3ポイント成功率ダウンが続く
昨季のルーキー、ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)は、強烈なダンクで相手チームのリングを強襲したり、2011年のブレイク・グリフィン(現デトロイト・ピストンズ)以来となる40得点以上を奪うなど、リーグ全体に大きなインパクトを与えてきた。
新人ながらジャズのトップスコアラーとして活躍したミッチェルは、79試合(うち先発は71試合)に出場し、平均33.4分20.5得点3.7リバウンド3.7アシスト1.5スティールをマークし、満票でオールルーキーファーストチームに選出。新人王投票でも、ベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/481ポイント)に次ぐ323ポイントを獲得。
プレーオフに入るとさらにその数字を伸ばし、平均37.4分24.4得点5.9リバウンド4.2アシスト1.5スティールを残し、カンファレンス・セミファイナル進出の立て役者の1人となった。
ところが、2シーズン目を迎えた今季、ミッチェルはショット成功率がダウン。12月21日(現地時間20日)終了時点でフィールドゴール成功率は43.7パーセントから41.1パーセント、3ポイント成功率では34.0パーセントから29.6パーセントと、3割を切ってしまっている。
ここまでミッチェルは平均32.4分20.9得点3.2リバウンド3.3アシスト1.8スティールという成績を残しているものの、チーム成績(15勝17敗でウエスタン・カンファレンス12位)も相まって、昨季ほどの強烈な印象を残していないと言っていいだろう。
チームメートたちからも信頼を得るジャズのエーススコアラーの復調に期待
もっとも、ミッチェル自身は3ポイント成功率の低下について、問題視していないようだ。
22日(同21日)のポートランド・トレイルブレイザーズ戦前に行われたシュートアラウンドで、現地メディア『The Desert News』から3ポイント不振について聞かれたミッチェルは、こんな答えを返していた。
「このことはしょっちゅう言ってるんだけど、僕は気にしちゃいないよ。もし僕が(1試合で)6本以上決めていれば、こんな会話をしたりはしないはず。結局のところ、ショットを決め切って、正しいプレーをしていくこと(が大事)なんだ。僕は3ポイントエリアからのショットの精度を上げるようにトライしている。僕は自分に何ができるか分かってるし、チームメートたちも理解してくれている。今後良くなるようにしていくだけさ」。
ミッチェルは2年目ではあるものの、チームメートたちからの信頼も勝ち取っており、スランプについて深刻に捉える素振りをまったく見せなかった。チームメートのジョー・イングルズは言う。
「彼がショットを放つことについて心配はしていない。100投中1本だろうが100投中100本成功していようとね。僕らは彼に対して、常にアグレッシブでいてほしいと思ってる。それに自信を持ってショットを放ってほしいと思ってるんだ。僕らは彼のことを100パーセント、サポートしていく。ショットが決まれば最高だし、もしミスしたとしても、次は決めるだろうと思ってる」。
レギュラーシーズンは3分の1を終了したばかり。ミッチェルはチームを勝利へと導くためにショットを放っており、決して無謀に乱発しているわけではない。レギュラーシーズンは約6か月におよぶ長期間のため、スランプに陥ることは誰にでもあることと捉え、今後も自信を持ってショットを放ち続けていけば、頻繁にリムを射抜くことができるだろう。