シクサーズの大黒柱ジョエル・エンビード「3ポイントを放つのは好きじゃない」

ペリメーターからのショットに切り替え、効率性アップに成功したエンビード[写真]=Getty Images

これまで平均3.0本以上放ったものの、ここ2試合は試投数ゼロで効率性を重視

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズが誇るオールスターセンター、ジョエル・エンビードは、今季を含めたキャリア3シーズンにおいて、3ポイントを平均3.5本放ってきた。

 毎シーズン平均3.0本以上の3ポイントを放ち、昨季までは成功率30パーセント以上の成功率を残してきた。ところが、今季はここまで平均3.8本を放ち、平均1.1本の成功のみ。成功率は27.6パーセントと、自己ワーストの数字にとどまっている。

スペースを広げるべく、3ポイントを放っていたと明かしたエンビード[写真]=Getty Images

 12月25日(現地時間24日)に『ESPN』へ掲載された記事の中で、エンビードは「3ポイントを放つのは好きじゃない」と発言。そして「俺が放つ理由は、オフェンスで自分たちのスペースを作り出すため。時々放たなきゃいけないときがあるくらいだ。だが本来、俺はペリメーターにいるべきなんだ。チームメートたちをオープンにすることができるから」と語っている。

 18日(同17日)のサンアントニオ・スパーズ戦でエンビードは3ポイントを6本すべてミスし、96-123でチームも大敗。すると20日(同19日)のニューヨーク・ニックス戦、23日(同22日)のトロント・ラプターズ戦では1本も放つことなく、チームも2連勝。エンビードはニックス戦で24得点、ラプターズ戦では27得点と、いずもチームトップの得点を挙げた。エンビードは言う。

 「俺が3ポイントを放つ唯一の理由は、ゲームの中で決めなきゃいけない場面があるからだ。だがここ2試合は意識を変えたのさ。ペリメーターにいたら、俺が3ポイントを放つ意味は特になくなる。ワイドオープンの時、ここ2試合では放つ機会があった。俺は3ポイントを放つべきだったのかもしれない。だが俺は1ドリブルついて、ミドルレンジから放ったんだ。それが俺のプレーを快適にしている」。

巧みなテクニックでポストプレーをこなすだけでなく、ドライブやパスと多彩なパターンを誇るエンビード[写真]=Getty Images

 効率性を重要視しているエンビードは、ここ2シーズン連続して2ポイントのフィールドゴール成功率は50パーセントを超えている。「俺は50パーセント以下の状態なら(3ポイントを)放つことはないね」とエンビード本人が話していた。ここ2試合だけに限れば、エンビードはいずれもフィールドゴール成功率58パーセント以上を誇っており、きわめて効率が良いと言っていい。

 エンビード擁するシクサーズは、26日(同25日)のクリスマスゲームでボストン・セルティックスとの今季2試合目に挑む。初戦となった開幕戦で、エンビードは23得点を奪うもチームは87-105とセルティックスに黒星を喫していた。11月中旬にオールラウンダーのジミー・バトラーを加えたことで、シクサーズはどんな戦いを見せるのか。既存戦力の現在地を知るうえで、いい機会になるだろう。

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