2018.12.11

役割に不満を抱いていたエンビードに対して、「ヤツの気持ちは理解できる」とバトラー

負けず嫌いなエンビード(右)について、バトラー(左)がコメントを発した[写真]=Getty Images
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新たな役割に適応しきれず、フラストレーションを爆発させたエンビード

 11月13日(現地時間12日)にフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ加入後、ジミー・バトラーは12月10日(同9日)終了時点で12試合に出場。平均21.4得点5.3リバウンド3.0アシスト2.0スティールを記録し、シクサーズはその期間に9勝3敗をマークしてイースタン・カンファレンス3位の18勝9敗を記録している。

 そんな中、8日(同7日)に地元メディア『Philly.com』へ掲載された記事の中で、オールスタービッグマンのジョエル・エンビードはバトラー加入後の役割についてこう漏らしていた。

 「俺はこれまで、チームメートたちへスペースを与えるストレッチ5としてプレーしていた。3ポイント成功率は29パーセントしかなかったけどな。でもここ数試合、俺のプレーはいつだってペリメーターから始まるんだ。それが俺をイライラさせている。俺の身体はいい状態だ。今はただ、うまくプレーできていないだけなんだ」。

 エンビードは3日(同2日)のメンフィス・グリズリーズ戦でフィールドゴール13投中成功わずか4本の15得点、6日(同5日)のトロント・ラプターズ戦ではフィールドゴール17投中成功5本の10得点と不発。2試合連続でターンオーバーを4本記録しており、明らかに不振に陥っていた。

2戦連続で不振が続き、フラストレーションを爆発させたエンビード[写真]=Getty Images

大の負けず嫌いがそろったシクサーズ、問題解決には勝利することが最善の道

 シクサーズは8日(同7日)のデトロイト・ピストンズ戦でエンビードに休息を与えた。するとバトラーは同メディアに対し、エンビードについてこのように語っていた。

 「彼(エンビード)は本当にピュアなヤツなんだ。彼は勝ちたいんだと思う。彼の気持ちは理解できる。これは彼にとって新たな役割であり、俺にとってもそうだ。このチームの皆にとって、新しいことなんだ。でも俺たちは大丈夫。彼は勝ちたがっている。だからフラストレーションがたまっているんだと思う」。

 イースト上位対決となったラプターズ戦で絶不調に終わったエンビードは、自身のパフォーマンスに加え、チームも負けてしまったため、不満を口にしてしまったのだろう。

 バトラーはエンビードのことを「このチームのベストプレーヤー」と評しており、「俺たちは今後、彼が常に成功と思えるプレーができるように、最も適切な方法を見つけていくさ」と続けた。

 11日(同10日)に行われたピストンズ戦。エンビードは戦列復帰したものの、バトラーが前半途中に鼠径部の張りにより途中退場。その試合でエンビードはチームトップの24得点をたたき出し、116-102で勝利へと導いてみせた。

 試合後の記者会見で、エンビードは「俺は皆のことが大好きだ。チームメートも、コーチングスタッフのことも大好きだ。皆は俺のことをわかってくれていると思う。俺がフラストレーションを抱えていたのは、常に高いレベルを自分自身に課していたからなんだ」とコメント。

 ブレット・ブラウンHCもエンビードについて高く評価している。

 「このチームにとって、彼がどれほど重要なのかがわかるはずだ。特にジミーが離脱してからはね。彼は終盤にいくつか重要なプレーを決めてくれた。今夜、彼が見せた情熱は見事なものだった」。

 バトラー、エンビード、そしてベン・シモンズは大の負けず嫌い。3人のスター選手がうまくフィットするための最も大切な条件は、勝利することに他ならない。今後も衝突することはあるかもしれないが、互いに本音を言い合い、ベストな方法を見つけ出し、勝利へとつなげることで解決することだろう。

バトラー(左)とエンビード(右)はリーグ有数の実力者。今後も勝利を目指し、最適なプレーを模索していくこととなる[写真]=Getty Images

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