ウォリアーズ戦の惜敗からリセットし、カイリー不在ながらネッツを下す
1月29日(現地時間28日)、ボストン・セルティックスはホームのTDガーデンでブルックリン・ネッツと対決し、112-104で勝利を収めて今季成績を31勝19敗とした。
この試合、セルティックスはエースのカイリー・アービングを欠く中、マーカス・スマートが21得点7アシスト5スティール2ブロック、ジェイレン・ブラウンが21得点6リバウンド、アーロン・ベインズが16得点6リバウンド3ブロック、マーカス・モリスが15得点8リバウンド2ブロック、アル・ホーフォードが14得点11リバウンド5アシスト6ブロック、テリー・ロジアーが14得点7リバウンド7アシスト。
バランスの良いオフェンスと、フランチャイズ史上最多タイとなる16ブロックを記録したディフェンスを駆使してネッツを下したセルティックスは、この試合終了時点でイースタン・カンファレンス5位。4位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズとは1.0ゲーム差、3位のインディアナ・ペイサーズとは1.5ゲーム差まで近づいている。
27日(同26日)のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦に111-115で惜敗してしまい、連勝は5でストップしたものの、ここ7試合で6勝と好調を維持している。スマートは言う。
「俺たちはプロフェッショナルの集まりだ。だから(試合に負けても)次のゲームに備えて戦っていかなきゃならない。(ウォリアーズ戦では)勝利まであと少しだった。今日はカイリーがプレーできなかったから、多くの選手たちがステップアップすることを求められる中、見事にこなしたと思う」。
ネッツ戦で活躍したスマートとベインズを絶賛したスティーブンズHC
すると試合後、指揮官ブラッド・スティーブンズHCはスマートとベインズのことを「このチームのスプラッシュ・ブラザーズだ」と発言して会見場にいた現地メディアが一部失笑。
これを聞いたスマートは思わず笑みを見せ、「それは面白いね。でも俺はいいショットを決めたし、(チームメートに)ショット機会を演出できたとは思うよ」と返答。ベインズも開口一番に笑うなど、その場を和ませた。
この試合、スマートはフィールドゴール15投中7本(うち3ポイントは10投中4本)、ベインズは11投中6本(うち3ポイントは5投中2本)を決めるパフォーマンスを見せた。
とはいえ、ウォリアーズが誇る“元祖”スプラッシュ・ブラザーズ、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンと比較すると、さすがに大幅なグレードダウンは否めない。ここ数年はケビン・デュラントが加わったこともあり、あまりその言葉は使われなくなったものの、スマートとベインズへ送る言葉としてふさわしいのかどうかは疑問が残ってしまう。
するとスティーブンズHCは両選手について、こう続けていた。
「ベインズは練習の中で、おそらく誰よりも多くのショットを放っている。だから(試合の中で)彼がショットをたくさん決めるところを見るのはうれしいね。マーカスは今季をとおしてすばらしいシューティングを見せている。毎回、マーカスがショットを放つときは調子がいいと感じるんだ」。
キャリア5シーズン目のスマートは、今季いずれもキャリアハイとなるフィールドゴール成功率(40.8パーセント)と3ポイント成功率(36.5パーセント)を記録。昨年11月下旬からは先発へスライドし、チームへ良い流れをもたらしている。
セルティックス加入2年目のベインズは、昨季(平均18.3分)からプレータイムが14.9分へとダウンしているものの、安定してショットを決めており、持ち味であるディフェンス面だけでなく、オフェンス面でも貢献。
指揮官が称賛したスマートとベインズをはじめ、このチームは豪華戦力を擁しているだけに、日替わりでヒーローが誕生しても決して不思議ではない。ちょっとしたジョークを交えながらメディアの注目を集め、選手たちのモチベーションも上げるスティーブンズの手法はなかなか興味深い。