チームドクターは復帰まで「11か月から15か月」と言及、完全復活は厳しい?
昨年12月30日(現地時間29日)、ワシントン・ウィザーズはジョン・ウォールが左かかとにある踵骨棘(しょうこっきょく)の修復手術を受けるため、今シーズンを終えることを発表。
その時点で、ウォールがバスケットボールを再びフルにプレーできるようになるには6か月から8か月間を要することになるだろう、とチーム側が報じていた。
ところが、ウォールは自宅で転倒してしまった際に、左足のアキレス腱を部分断裂していたことが明らかとなった。チーム側は、ウォールの復帰までに要する期間はおおよそ12か月と報じているため、来季後半まで欠場することとなる。
ウィザーズのチームドクターによると、1月9日(同8日)に左かかとの手術を行い、2月5日(同4日)に術後の患部への感染症について対処している際に、左足のアキレス腱部分断裂が見つかったという。
28歳のウォールは昨年まで5年連続でオールスターに選出されていたリーグ屈指のポイントガード。193センチ95キロの体躯を誇り、自慢のスピードを武器にリングへと向かうドライブが生命線の選手だけに、どこまで回復することができるのかが心配されている。
チームドクターはウォールの復帰時期について「ジョンの年齢からすると、11か月から15か月を要することになりそうだ」とコメント。さらに「NBAでもエリートクラスのポイントガードがアキレス腱を断裂するというケースは珍しい。残念なことに、我々には(ウォールの参考になる)データが手元にない」と口にしていた。
今季のウォールは32試合に出場し、平均34.5分20.7得点3.6リバウンド8.7アシスト1.5スティール。ウィザーズの中心的な存在であることは疑いようのない事実であり、プレーオフを勝ち上がるためには不可欠な選手でもある。
だがチーム側をさらに悩ませているのは、17年夏に結んだ延長契約だろう。今季のウォールの年俸は約1,917万ドル(約20億8,953万円)とすでに高額なのだが、来季以降の4シーズンは、その倍以上に膨れ上がる。
来季の年俸は3,815万ドル(約41億5,835万円)。さらにその金額は年々上昇していき、契約最終年となる2022-23シーズンの年俸は約4,731万ドル(約51億5,679万円)という超高額だからだ。
最近では、ウォールとケンタッキー大のチームメートで、2010年のドラフト同期でもあるデマーカス・カズンズ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)がアキレス腱断裂から復帰。7試合に出場して、平均22.7分14.4得点7.3リバウンド4.0アシストを残しているものの、ウォールが復帰後、カズンズのようにプレーできる保障はどこにもない。
それでも、ウォールにはリハビリに専念してもらい、ぜひともこのケガを乗り越えて復帰してほしいものである。