マブスのオーナー、マーク・キューバン「04年にナッシュを手放したのは失敗だった」

マブス在籍時のナッシュ(左)とノビツキー(右)、キューバン オーナー(中央)[写真]=Getty Images

当時の失敗を糧に、ドンチッチとポルジンギスをキープしていくことを明言

 2月6日(現地時間5日)に現地メディア『The New York Times』へ掲載された記事の中で、ダラス・マーベリックスのオーナーを務めるマーク・キューバンがマーク・スタイン記者へ気になる発言をしていた。

 「ダークとスティーブを長期間キープできなかったのは、私の失敗だった」

 ロックアウトにより50試合の短縮となった1998-99シーズン。マブスにはダーク・ノビツキーがルーキーとして、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)がトレードで加入。

2000年代初期にマブスの主軸を務めた3選手(左からナッシュ、フィンリー、ノビツキー)[写真]=Getty Images

 マブスはノビツキーとナッシュ、そして当時エースを務めていたマイケル・フィンリー(元マブスほか)を中心に躍進。翌99-00シーズンに40勝42敗でウエスタン・カンファレンス9位まで勝ち星を伸ばすと、00-01シーズンにウエスト5位の53勝29敗を挙げて89-90シーズン以来初のプレーオフへ。

 その後、マブスは01、02年と2年連続でカンファレンス・セミファイナル進出。03年にはカンファレンス・ファイナルへと駒を進めた。04年はファーストラウンド敗退に終わったものの、ノビツキーとナッシュは絶妙なケミストリーを奏でており、マブスの基盤として今後も活躍を続けていくかと思われた。

 ところが、04年夏にフリーエージェント(FA)となったナッシュはマブスよりも好条件を提示したサンズへの移籍を決断。04-05シーズンから2年連続でMVPに輝くなど全盛期をサンズでプレー。その後レイカーズでもプレーしたナッシュは、昨年9月にバスケットボール殿堂入りを果たしている。

 マブスはノビツキーを軸に06年にNBAファイナル初出場。この年はマイアミ・ヒートに2勝4敗で敗れるも、11年にはヒートとの再戦を4勝2敗で制し、フランチャイズ史上初となる優勝を勝ち取った。

 だが、キューバン オーナーは今でもナッシュを手放してしまったことを後悔していると同メディアへ明かした。

 2月1日(同1月31日)、マブスは大型トレードでオールスターフォワードのクリスタプス・ポルジンギス(ラトビア出身)を獲得し、新人のルカ・ドンチッチ(スロベニア出身)と共に、リーグ最高峰の“インターナショナルデュオ”を形成。ポルジンギスは昨年2月に負った左膝前十字靭帯断裂のリハビリのため、今季はプレーしない可能性が高いものの、今季終了後に制限付きFAになるポルジンギスを引き留めることにキューバン オーナーは全力を注ぐという。

 「ルカとKP(ポルジンギスの愛称)には、あの時と同じ失敗をしたりはしない」

 ポルジンギスが尊敬する大ベテラン、ノビツキーの去就も気になるところだが、まずはポルジンギスとドンチッチという近い将来リーグをけん引することができるポテンシャルを持つ魅力的なデュオをキープし、チーム強化していくことをキューバン オーナーが宣言した。

ポルジンギス(左)の入団会見に笑顔を見せたキューバン オーナー(右)[写真]=Getty Images

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