「ウェストブルックとハーデンのことを誇りに思う」と語ったジョーダン
2月13日(現地時間12日)終了時点で、ラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー)がNBA史上最長となる10試合連続トリプルダブル、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)が30試合連続30得点以上というNBA史上でも屈指と言える快記録を残している。
同日に現地メディア『AP』へ掲載された記事の中で、シャーロット・ホーネッツの筆頭オーナーを務めるMJことマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)が、両選手の記録についてコメントを発していたので紹介したい。
ジョーダンはウェストブルックとハーデンの記録について「このリーグにはすばらしいタレントがいることを表しているね」と口にすると、「リーグが発展していることを示している。両選手が成し遂げていることを私は誇りに思う。リーグの発展に役立っていると私は思ってる」と続けた。
ウェストブルックはウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)が保持していた9試合連続トリプルダブルというとてつもない記録を塗り替え、ハーデンは昨年12月中旬からチェンバレン以外では誰も成し遂げていない連続30得点試合を30にまで伸ばしている。
「優勝6度の方が難しい」と語ったMJの前で両者がどんなプレーを見せるか注目
だが、6度の優勝とファイナルMVP、5度のシーズンMVPなど現役時代に数多くの偉業を成し遂げてきたジョーダンは、両選手の記録と自身の功績(6度の優勝)について「選手としての観点から見て、どっちが難しいかって? それはもちろん、6度の優勝さ」と言及。
大の負けず嫌いとして知られるジョーダンは、ブルズ在籍時の1990年代に2度の3連覇を達成。8年間で6度の優勝という、今でも色あせない王朝を構築したことは紛れもない事実である。
キャリア7年目で初優勝を勝ち取ったジョーダンに対し、今季で11年目のウェストブルック、10年目のハーデンはいずれもサンダー在籍時の2012年にNBAファイナル出場経験こそあるものの、マイアミ・ヒートに敗れており、それ以来ファイナルの舞台に返り咲くことができていない。
優勝回数という観点で見れば、どうしてもジョーダンより劣ってしまうことは間違いない。個人としていくら優れていようとも、バスケットボールはチームスポーツ。“勝てば官軍”という言葉がよく使われるように、選手としての評価は個人としての偉業だけでなく、チームとしての戦績も欠かせない。
もっとも、ウェストブルックは一昨季、ハーデンは昨季にそれぞれシーズンMVPを獲得しており、チームを勝利へ導くことができるということは証明している。今後のキャリアでそれぞれがどれくらい優勝を勝ち取ることができるか。その点が選手としての評価を大きく左右することになるだろう。
ちなみに、2月18日(同17日)に行われるオールスターゲームの開催地は、ノースカロライナ州シャーロットにあるスペクトラム・センター。ホーネッツのオーナーを務めるジョーダンは、間違いなく会場に姿を現すはずだ。
そしてこの日、ジョーダンは56歳の誕生日を迎えることとなる。選手やファン、メディアなど世界中のスポーツファンがジョーダンの誕生日を祝福することだろう。
そんな中で、ウェストブルックとハーデンがジョーダンの前でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、ぜひとも注目したい。