敵将の予期せぬタイムアウトに喜びを隠さなかったノビツキー
2月26日(現地時間25日)。ダラス・マーベリックスはアウェーのステープルズ・センターに乗り込み、ロサンゼルス・クリッパーズと対戦し、112-121で敗れた。
試合時間残り9.4秒。すでに試合の勝敗は決まっていた中、クリッパーズのドック・リバースHCがタイムアウトを要求。「我々は9点リードしていたが、私はタイムアウトを取ったんだ。そうするつもりはなかったんだけど、彼はそれに値すると思ったんだ」とリバースがマーベリックスのウェブサイトへコメント。
彼とは、マブスが誇る大ベテラン、ダーク・ノビツキーのことを指す。この試合でNBA史上4人目となる通算1,500試合出場となった40歳は、スターターとして約26分プレーして12得点5リバウンドをマーク。タイムアウトでロサンゼルスのファンから大歓声が送られた。リバースHCの粋な行動に、ノビツキーは「すばらしかった。本当に感謝しているよ」と語った。
ノビツキーは今後の去就について「レギュラーシーズン終盤に、自分の状態を見て決める」とオールスターウイークエンド期間中に口にしていた。そのため、今季限りで現役を引退するかどうかは不明だ。
とはいえ、ノビツキーが所属するマブスにとって、この日はロサンゼルスでプレーする今季のラストゲーム。ノビツキーは自身のフェアウェルツアーについて、こう語っている。
「数週間前、シャーロットで始まったんだ。ファンが試合終盤に、“We Want Dirk”と大声で叫んでくれてね。それは(今季をとおして)ボストンやインディアナといったイーストの地でも味わうことができた。イーストのチームのホームへ行くのはシーズン中にそれぞれ1回しかないから。でも信じられないほどすばらしいものだった。そしてもちろん、ニューヨーク(マディソン・スクエア・ガーデン)のエナジーも最高だった。僕がそれを楽しんでいるのは間違いないね」。
ウエスタン・カンファレンス13位(26勝34敗)のマブスにとって、今季のプレーオフ出場は厳しい状況と言わざるをえない。もしノビツキーが今季限りで引退すると決断した場合、レギュラーシーズン最終戦である4月11日(同10日)のサンアントニオ・スパーズ戦がラストゲームになる可能性が高い。
その時点でノビツキーが自身の去就を発表していなくとも、ファンや選手、メディアなど、世界中から注目を浴びることは間違いないだろう。