プレーだけでなくポールが選手として見せる振る舞いにも憧れを抱くヤング
2月26日(現地時間25日)のヒューストン・ロケッツ戦。アトランタ・ホークスの新人トレイ・ヤングはキャリアハイとなる8本の3ポイントを沈め、自己ベストとなる36得点の大暴れを見せた。
しかしながら、ロケッツはジェームズ・ハーデンが28得点、クリス・ポールが20得点6リバウンド8アシストを挙げるなど119-111でホークスに勝利。ハーデンの連続30得点以上の試合は歴代単独2位となる32試合で終わったものの、ロケッツはクリント・カペラ、ケネス・ファリード、エリック・ゴードン、ジェラルド・グリーンが2ケタ得点を挙げるバランスの良いオフェンスを展開。
試合後、ヤングは自身が憧れている選手の1人であるポールについて、現地メディア『The Athletic』へ語っていたので紹介したい。
「クリスが見せてきたキャリアの送り方、それに彼がチームメートに与えていること、そして若手選手たちと過ごしているときの振る舞いは、僕が今後年を重ねるうえで是非とも同じ道をたどりたいものなんだ」。
ポールとヤング。ルーキーとキャリア14年目のベテランでは、現時点で比較しようもないのだが、両者には1つ共通点がある。それは高校時代に祖父を亡くしていること。ヤングは高校4年次に祖父を亡くしていたのだが、その祖父はヤングが将来NBA入りできると強く信じてくれた1人だったという。ヤングは言う。
「それからというもの、僕はゲームにこれまでとは違うものを持ち込むようになった。ゲームについても異なる見方で考えるようになった。(祖父を亡くした)あの夜を機に、僕は自分自身のためにプレーしなくなった。ほかの人たちのためにプレーするようになったんだ」。
ヤングは188センチ81キロという細身の体格で、幼い頃からスポットライトを浴びてきたわけではなかった。その中で、相手ディフェンダーをかわして得点を奪い、チームメートたちの得点機会を演出すべく、パサーとしてのスキルを磨き上げてきた。持ち味の1つである3ポイントも、度重なる練習で身に付けたからにほかならない。
ポールのように所属チームの選手たちを引き上げ、勝利をもたらすことができる司令塔になれるのかはロースターの状況にもよるが、現時点でヤングが最も理想とする司令塔像なのだろう。
リーグ屈指の司令塔としてすばらしいキャリアを送るポールも、プレーオフ初出場となったのはキャリア3年目だった。ヤングもホークスの司令塔として今後もチームメートたちを引き上げて勝利をもたらすことで、ポールに近づくことができるのではないだろうか。