プレーオフを含めた合計ブロック数でMJ超えを果たしたウェイド
3月5日(現地時間4日)に行われたアトランタ・ホークス対マイアミ・ヒートの一戦。今季限りでNBA引退を表明しているドウェイン・ウェイドが第4クォーターだけで挙げた14得点を含むゲームハイの23得点に5アシスト2ブロックをたたき出し、ヒートが114-113で接戦を制する原動力に。
「まさに教科書のような存在。将来、殿堂入りする選手のような落ち着きだった。今の彼は、今シーズンでベストなバスケットボールをプレーしている」と試合後にヒートのエリック・スポールストラHCが『AP』へコメント。キャリア16シーズン目の大ベテランが見せたパフォーマンスに、指揮官が最大級の賛辞を送った。
ウェイドはこの試合について「2、3本ショットが決まれば、リズムに乗るというもの。僕らにはこの勝利が必要だったんだ。僕らは数多くのトラブルを抱えていたからね」と振り返った。
なお、この試合で2ブロックを記録したウェイドは、レギュラーシーズン(877本)とプレーオフ(175本)で通算1,052本のブロックを決め、ガードの選手としては史上最高記録を達成。
これまでの最多記録はMJことマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)が保持していた1,051本。レギュラーシーズンのみの記録としては、ジョーダン(893本)が依然としてトップながら、プレーオフを合わせた合計本数でウェイドがMJを超えた。
NBAのラストシーズン終盤において、偉大な記録を樹立したウェイドは「(シーズンとプレーオフの合計とはいえ)すっごくうれしいこと」と『ESPN』へ喜びのコメント。
ウェイドがこれまでのキャリアでブロックをお見舞いしてきたのは449選手。そのうち、最もウェイドのブロックの被害に遭ったのは、ジョー・ジョンソンとベン・ゴードン(共に現未所属)の12回。193センチ99キロのウェイドはガードとして最も背が高い部類には入らないものの、持ち前のボールへの嗅覚と絶妙なタイミングから1,000本を超えるブロックの山を築いてきたのである。
ちなみに、この日はウェイドにとって、ダーク・ノビツキー(ダラス・マーベリックス)と並ぶ現役最長タイの21シーズン目をプレーするビンス・カーターとのラストマッチ。現役最年長のカーター(42歳)は、7本の3ポイント成功を含むチームトップの21得点を奪う大活躍で、ウェイドと激しいスコアリングバトルを展開。
そのカーターはウェイドについて「彼は長い間、最も支配的な選手として活躍してきた。これまで殿堂入りしてきた選手がやってきたようなプレーを見せているね」と口にしていた。