2019.02.28

ウェイドのミラクルショットがブザービーターとなり、ヒートが王者に劇的勝利!

ホームの大観衆の前でブザービーターを決め切ったウェイド[写真]=Getty Images
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ブロックされた直後に片足で放たれたウェイドのショットがブザービーターに

 2月28日(現地時間27日)、マイアミ・ヒートがホームのアメリカン・エアラインズ・アリーナに王者ゴールデンステイト・ウォリアーズを迎えた一戦。

 ヒートは第1クォーターから果敢にウォリアーズを攻めたてる。第2クォーターにはゴラン・ドラギッチが20得点を1人でたたき出すなど42-37と上回り、前半終了時点でヒートが74-59と、ウォリアーズから15点のリードを奪う。

 後半に入り、ウォリアーズはステフィン・カリーケビン・デュラントクレイ・トンプソンが交互に加点し、ヒートのリードを8点まで縮めて最終クォーターを迎えた。

 リードを広げたいヒートに対し、着実に点差を縮めていくウォリアーズ。第4クォーター残り7分14秒にジョシュ・リチャードソンの3ポイントが決まり、ヒートが6点差をつけると、負けじとデュラントが6連続得点を挙げてウォリアーズが同点に追いつく。

 ヒートはバム・アデバヨのダンクとリチャードソンの3ポイントで再びリードを奪うも、この日大当たりだったトンプソンが7連続得点を挙げてついに逆転。その後はウォリアーズが加点し、ヒートが追い上げる展開に。

トンプソンはこの日ゲームハイの36得点を奪取した[写真]=Getty Images

 残り18.1秒。ジョーダン・ベルのフリースロー2本が決まってウォリアーズが4点リード(124-120)とし、決着をつけたかと思われたやさき、タイムアウト後にドウェイン・ウェイドが3ポイントを突き刺し、残り15.4秒で1点差。残り13.9秒にデュラントがフリースロー2本を得たものの、1投目をミスしてしまい、ヒートにラストチャンスが訪れた。

 2点ビハインドのヒートが逆転の望みを託したのはウェイドだった。ペイントエリアから抜け出したウェイドが3ポイントを狙うもベルにブロックされてしまう。それでも、ブロックされたボールを自らもぎ取り、片足というオフバランスの態勢で試合終了間際に3ポイントを放った。

 残り時間から考えて、ウェイドの右腕から放たれたショットは“打たざるをえなかった”ものだった。だがヒートの英雄による一発は見事バンクショットでリムをくぐり抜け、ヒートが126-125で劇的勝利を飾るという結末に。

通算5度目、ここ約10年で初の劇的弾となり、喜びを爆発させたウェイド

 この試合で5本の3ポイント成功を含む25得点に7リバウンド3アシスト2ブロックを挙げたウェイドは「僕はこれまで(勝敗を託されるという)このポジションに数多く立ってきた。その中で、何度もショットを決め切ることができなかった。でもまさか、片足で腰あたりから放ったショットが決まるなんてね。なんだかクレイジーな気分さ。アリーナに集まってくれた大勢のファンの前で決めることができたから最高だよ」と『AP』へコメント。

 『ESPN Stats & Info』によると、ウェイドがブザービーターを沈めたのは通算5度目。直近約10年間で初のブザービーターだったこともあり、ウェイド自身もうれしかったに違いない。

片足ジャンパーという苦しい態勢から放たれたウェイドのショットは、自身5度目のブザービーターに[写真]=Getty Images

 ヒートではドラギッチが27得点、リチャードソンが21得点5リバウンド5アシストを挙げたほか、3選手が2ケタ得点をマーク。この勝利でヒートは3連敗を抜け出し、イースタン・カンファレンス10位の27勝33敗。8位のシャーロット・ホーネッツとのゲーム差を0.5にまで縮めた。

 上機嫌のウェイドは「ステフにはこう言ったんだ。『俺にはコートから去る前にこの一発が必要だったのさ。まだ(NBAキャリアに)満足しちゃいないよ』ってね。それにしても今夜のショットは最高だった。自分にとって最も良かったことといえば、若手選手たちから『今日のようなショットをいつも見ることができるわけじゃない』と聞けたことだね」と口にし、自身のクラッチショットを喜んだ。

 ウェイドのコメントに対し、カリーは「あんなすごいプレーを彼(ウェイド)がやってのけたんだから、特別なものを持っているんだろうね。個人的には、僕らがコートを去った後にジャンプしてスコアラーのテーブルへ降り立ったシーンの方が良かった。負けてしまったけれど、心の中ではあのシーンを見ることができてうれしかったよ」と口にし、レジェンドとの会話を楽しんでいた。

 ウォリアーズでは7本の3ポイントを沈めたトンプソンがゲームハイの36得点3スティール、デュラントが29得点5リバウンド5アシスト2ブロック、カリーが24得点6リバウンド4アシスト、ベルが10得点6リバウンドをマークしている。

ウェイドによる見事なパフォーマンスに観客も酔いしれた[写真]=Getty Images

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