ドンチッチが「キャリアで初めて緊張したかも」と明かした“先輩”ドラギッチとの対決

スロベニア出身選手同士による初対決はドラギッチ(右)率いるヒートがドンチッチ(左)擁するマブスを下した[写真]=Getty Images

2017年夏にスロベニアを優勝へと導いた両者の初対決はドラギッチに軍配

 3月29日(現地時間28日)に行われたマイアミ・ヒートとダラス・マーベリックスの試合は、マブスの新人ルカ・ドンチッチにとって印象的な試合になったようだ。

 スロベニア出身のドンチッチにとって、ヒートの元オールスターガード、ゴラン・ドラギッチは同国の先輩。2017年夏に行われた「FIBAユーロバスケット2017」ではイゴール・ココスコフHC(現フェニックス・サンズHC)の下でチームメートとして共に戦い、決勝ではセルビアを下して初優勝を飾った。

2017年のユーロバスケットで優勝したドラギッチ(左から3番目)とドンチッチ(左から2番目)[写真]=fiba.com

 決勝で35得点7リバウンド3アシスト2スティールを挙げたドラギッチは大会MVPに輝き、同試合で8得点7リバウンド2アシストをマークしたドンチッチは大会ベスト5に選出。ちなみに、ベスト5には両選手のほかにスペインのパウ・ガソル(現ミルウォーキー・バックス)、セルビアのボグダン・ボグダノビッチ(現サクラメント・キングス)、ロシアのアレクセイ・シュベド(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)が選ばれている。

 それもあってか、ドンチッチはヒート戦を終えた後、「最高だったよ。正直な話、僕はキャリアで初めて試合前に緊張していたかもしれない。ほかの試合とはちょっと違ったから。でも特別な夜になったよ」と『AP』へ明かした。

 すでにプレーオフ出場の道が経たれたマブスに対して、ヒートはプレーオフ出場争いの渦中にいたこともあり、ゲームは7点ビハインドで迎えた第4クォーターにヒートが躍動する。

 着実に点差を縮めていったヒートは、ドラギッチの4連続得点で残り7分24秒に逆転。その後シーソーゲームになる中、残り3分20秒でドンチッチがフリースローを1本決めてマブスが逆転。

 しかしヒートは残り2分22秒でドウェイン・ウェイドのステップバックジャンパー、残り1分15秒にはドラギッチのレイアップが決まり、そのままリードを保持して最終スコア105-99でマブスを下した。

約2,000人のスロベニア人の前でドラギッチがキャリア2度目のトリプルダブル

 この勝利でイースタン・カンファレンス8位に浮上したヒートは、ドラギッチが2011年以来キャリア2度目となるトリプルダブル(23得点12リバウンド11アシスト)、ディオン・ウェイターズが17得点を挙げるなど計5選手が2ケタ得点。

 一方のマブスではドンチッチがチームトップの19得点に8リバウンド7アシストを残すも、6本のターンオーバーを犯すなどミスが目立ってしまった。そのほか、ジャスティン・ジャクソンが14得点2スティール、ダーク・ノビツキーが13得点、ジェイレン・ブランソンが13得点4アシストを挙げている。

 会場には約2,000人ものスロベニア人が駆け付け、ドラギッチとドンチッチによる初対決を観戦。「彼らが会場まで来て、僕らをサポートしてくれただなんて、なんだか信じられないよ」とドラギッチは喜びをあらわにし、彼らにサインするなど交流を楽しんだ。

 ウェイドはスロベニア出身のドラギッチをボス、ドンチッチを将来有望な若手と称したうえで、「彼のすばらしいプレーを見ることができて最高だったよ」と、大活躍したドラギッチを絶賛した。

母国のファンとの交流も満喫したドラギッチ[写真]=Getty Images

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