攻防両面でインパクトを放ったカズンズの働きをカリーも絶賛
トロント・ラプターズとの「NBAファイナル2019」第2戦で、先発センターに抜てきされたデマーカス・カズンズ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、約28分間コートに立ち、11得点10リバウンド6アシスト2ブロックをマークし、勝利に貢献した。
「すごくいい感じだった」と試合後の会見で答えたカズンズは「この瞬間をとおして、そしてプロセスを通じてチームメートたちから学んだよ。俺にとって、この試合は信じられない瞬間になったと思う。だが俺は決して満足しちゃいない。第3戦を楽しみにしている」と続けた。
リング下で存在感を発揮したカズンズは、ラプターズのファウルを呼び込み、フリースローを何度も獲得したことに加え、ペリメーターから好アシストを繰り出してチームメートの得点機会も複数回演出した。ステフィン・カリーはこの日のカズンズについてこのように評している。
「彼はスペシャルだったよ。コートに出たらアグレッシブにプレーして、出場時間が増えたこともあってより快適にプレーしていたと思う。相手チームのディフェンスにプレッシャーをかけていたね」。
また、カズンズは屈強な肉体を活かしたリバウンドやブロックでもラプターズへダメージを与えていた。「適切なタイミングでしかるべきポジションにいたことで、ブロックも決めていた。僕らにとって、彼の存在は大きかったよ。彼が長い間、このステージに立つことを待ちわびていたことを僕は知ってる。ケガをしていたけれど、(復帰すべく)チャレンジしていたし、トランジションでもスムーズだったと思うよ。だから見ていて楽しかったよ」とカリーが絶賛。
「チームが俺に必要とすることをこなして手助けしたい」とカズンズ
第1戦ではベンチスタートで約8分、この試合ではスターターとして約28分のプレータイムを得たのだが、カズンズは「ベンチだろうがスタートだろうが関係ないね。プレータイムが8分でも40分でも、どんなことだろうと俺は構わない。俺はただ、このチームが必要とすることをこなしてチームを手助けしたいだけなんだ」と頼もしい言葉を発した。
約2か月前に左大腿四頭筋を断裂したことで今季絶望になる可能性もあったが、カズンズは懸命なリハビリを自らに課し、ファイナルという頂上決戦で復帰。キャリア初のプレーオフの2試合目で負傷も、頂上決戦で活躍し、勝利に貢献してみせた。
「第一に、俺はこのステージに立ちたかった。キャリアを通じてこのステージに立つためにやってきた。(ケガをしてから)復帰できるかどうかは、自分次第だと思っていた。だから俺は必至にリハビリしてトレーニングしてきたんだ。それと前にも言ってきたけど、何事も決して当たり前に起こることではないということ」とカズンズ。
記者から「ケガから復帰して、今はフィジカル面で100パーセントのコンディションにあるのか?」「今は最高の状態にあるのか?」と聞かれると、「俺には分からない。本当さ」とカズンズは切り返しており、この日の活躍にも決して満足はしていない。
第3戦で、カズンズがさらに調子を上げることができれば、ウォリアーズにとって好材料であり、ラプターズにとっては大打撃となるに違いない。