「今はコーチ側になって、選手たちと仕事することを楽しんでる」とオデン
2006-07シーズン。オハイオ州立大学はレギュラーシーズンを14連勝で終え、27勝3敗という驚異的な成績を引っ提げてNCAAトーナメントへ。
センターにグレッグ・オデン(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)、ポイントガードにマイク・コンリー(現メンフィス・グリズリーズ)という全米有数の実力者を擁する同大は、両選手の活躍もあり、フロリダ大学とのNCAAファイナルまで勝ち上がったものの、アル・ホーフォード(現ボストン・セルティックス)やジョアキム・ノア(現グリズリーズ)率いるフロリダ大の前に75-84で敗れ、チャンピオンへの夢は絶たれた。
それでも、オデンはゲームハイの25得点に12リバウンド4ブロック、コンリーは20得点6アシスト4スティールと奮闘し、全米を大いに沸かせた。特に213センチ113キロと立派な体格を持つオデンは、07年のドラフトでケビン・デュラント(テキサス大学オースティン校/現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)と並んでトップ指名候補と評されていた。
全体1位指名権を持っていたブレイザーズは、オデンを指名。ガードのブランドン・ロイ(元ブレイザーズほか)、フォワードのラマーカス・オルドリッジ(現サンアントニオ・スパーズ)と共に3本柱を形成すべく、オデンの活躍に胸を躍らせていたことは言うまでもない。
ところが、膝を負傷したことでオデンはルーキーシーズンを全休。その後、ブレイザーズで2シーズンをプレーしたものの、出場試合はわずか82試合。平均22.1分のプレータイムで9.4得点7.3リバウンド1.4ブロックを残したものの、ケガに泣かされて10-11シーズンから3シーズンを欠場。
13年8月にマイアミ・ヒートと契約を結び、23試合に出場。平均9.2分2.9得点2.3リバウンドを残し、サンアントニオ・スパーズとのNBAファイナルにも出場したものの、13-14シーズンを最後にNBAから離れ、16年10月29日(現地時間28日)に現役引退。28歳で表舞台から退くことに。
そのオデンが、セルティックスのドラフト前ワークアウトにスタッフとして参加していることが分かった。現在はコーチングに興味を示しているというオデンは、6月4日(同3日)に『Mass Live』へ掲載された記事の中で、近況についてこう語っている。
「僕は(NBAで)プレーすることをやめたんだ。ここ3、4年は(母校の)オハイオ州立大学を手伝ってるよ。選手たちと仕事をすることを楽しんでるんだ。コーチ側になって楽しんでるよ」。
オデンは現在、「ドラフト前のワークアウトのスタッフたちを手助けしてる。選手たちが今後どうなっていくのかを見ているんだ」と明かし、「やっぱり僕は、選手たちとコートにいることが好きなんだ」と語ったように、充実しているようだ。
今後、オデンがアメリカの大学のコーチ、あるいはNBAチームのコーチやスタッフに入る日が訪れるかもしれない。