痛恨のファウルアウトで第2戦終盤をベンチから見守っていたラウリー
ゴールデンステイト・ウォリアーズとトロント・ラプターズによる「NBAファイナル2019」は、ラプターズのホーム、スコシアバンク・アリーナで行われた最初の2戦を1勝1敗とし、6月6日(現地時間5日)から会場をウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナへと移して第3戦を迎える。
第2戦終盤。ラプターズは2点差まで追い上げる猛追を見せたものの、ウォリアーズのベテラン、アンドレ・イグダーラに値千金の一発を浴びてしまい、シリーズ2連勝を逃した。だがこの場面で、ラプターズの司令塔を務めるカイル・ラウリーの姿はコートになかった。
ハッスルプレーを身上とするラウリーは、第4クォータ―残り3分52秒にリバウンドを奪ったデマーカス・カズンズからボールを奪おうと試みるも、ファウルを吹かれてしまい痛恨のファウルアウト。ベンチからチームの奮闘を見守るしかなかった。
「最後のファウルはフラストレーションによるファウルだった。(第2戦で)僕は何度か正しいポジションにいたと思ったのに、ファウルを吹かれてしまったんだ。でも最後のファウルはやってはいけないものだった。僕のミスだ」とラウリーは5日(同4日)に『ESPN』へ振り返っている。
「アウェーはタフになるけど、僕は大好きなんだ」と自信をのぞかせた司令塔
ファイナル2試合を終えて、ラウリーはシリーズ平均32.0分10.0得点3.5リバウンド5.5アシスト1.0スティール。得点はチーム5位で、フィールドゴール成功率は30.0パーセント、3ポイント成功率では33.3パーセントと不調。
屈強な肉体とメンタリティーを駆使してテイクチャージを奪ったり、チームメートたちを鼓舞するシーンこそあるものの、お世辞にもオールスターガードとしてのパフォーマンスを見せているとは言えない。
5日(同4日)、ラウリーは同メディアへ「僕はプレーするだけ。チームの勝利を手助けするべく、自分に必要とされることをしていく。アウェーになるけど、もっとアグレッシブになって、自分のショットを狙っていく」と宣言。
プレーオフに限らず、レギュラーシーズンでも好不調の波が激しいラウリーだが、今季ホームとアウェーの試合で見てみると、後者の方が平均得点とアシストは高いことがわかる。ホームの平均12.9得点7.9アシストに対し、アウェーでは平均15.8得点8.4アシストをマーク。
今季2戦全勝となったウォリアーズ戦でも、ホームでは8リバウンド12アシスト3スティールこそ残すも、フィールドゴール14投中10本をミスして計10得点と不発。だがアウェーの試合ではフィールドゴール18投中9本を放り込むなど計23得点に5リバウンド12アシスト3スティールを挙げている。ラウリー自身もそのことを認識しており、同メディアへこう語っている。
「僕はアウェーの方がいいプレーができるんだ。いつもね。敵地でプレーするのはどこであろうとタフなものになるんだけど、僕はアウェーが大好きなんだ」。
オラクル・アリーナについても「僕はいつだって挑戦的な態度でプレーしている。特にここではね。騒がしくなるし、会場は満員になるだろうからね。ここでプレーできることにワクワクしているよ。僕は(このシリーズでは)アグレッシブではなかったね」とラウリー。
ファイナル第3、4戦でラウリーがカワイ・レナード、パスカル・シアカムに次ぐスコアラーとなれば、ラプターズにとって勝利を引き寄せる要因となるに違いない。