マレーやトンプソン、バレットといった有能な選手たちを率いてW杯に臨む
6月14日(現地時間13日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズとの「NBAファイナル2019」を4勝2敗で制し、フランチャイズ史上初優勝を飾ったトロント・ラプターズ。
指揮官のニック・ナースは、昨夏のヘッドコーチ(HC)就任から1年目でNBAチャンピオンとなったことで、史上9人目の快挙を達成。ナースHCはこれまで、カレッジでアシスタントコーチ(AC)、GリーグでHCを務めた経歴を持ち、2011年はアイオワ・エナジー、13年にはリオグランデバレー・バイパーズをDリーグ(現Gリーグ)のチャンピオンへと導いた。
そのナースHCが、今夏新たなチャレンジに向けて動き出した。
17日(同16日)、優勝後初となる公の場に姿を現したナースHCは、今夏中国で行われる「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)でカナダ代表の指揮官を務めることになるという。
「私は新たな状況に向けて準備しているよ。(カナダ代表の指揮官になることで)自分をさらに良いコーチにしてくれるだろうと思っている」とナースHCは切り出し、契約についても「ほとんど決まったようなもの」と現状について説明。
51歳のナースHCは、2012年のロンドンオリンピックでイギリス代表のACを務めた経験を持つ。「コーチとして、私は多くのことを学んできた。(NBAで優勝したことで)この経験をうまく活かせると楽しみにしている」と口にし、ラプターズでNBAチャンピオンとなった勢いを持ち込み、カナダ代表を指揮したいと意気込んだ。
W杯でグループHに入ったカナダ代表は、グループリーグでオーストラリア、リトアニア、セネガルと戦うこととなる。ナースHCはW杯で、ジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)やトリスタン・トンプソン(クリーブランド・キャバリアーズ)、ドワイト・パウエル(ダラス・マーベリックス)、今年のドラフトで上位指名濃厚なRJ・バレット(デューク大学1年)といった選手たちを指揮することが予想されている。
「13、14か月間というユニークな時間になるが、私は問題ないと思ってる。すでにいくつかのバケーションは諦めているよ」とナースHCは明かしており、今後は国際大会に向けて万全な準備をしていくこととなる。