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今年6月14日(現地時間13日)、ニック・ナースはトロント・ラプターズのヘッドコーチ(HC)に就任した。
メディア・デイとトレーニングキャンプを直前に控えた9月24日(同23日)、ナースHCは現地メディア『Sportsnet』へ自身の現状についてこのように語っている。
「私は今ここにいることができ、感謝しています。トロントという町、ラプターズという組織、そしてすばらしい選手たちとファンを持つことができ、私がどれだけ幸運なのかも理解しています。(HCという仕事は)誰にとっても信じられないほどすばらしい仕事であり、私のように初めての人であればなおさらです。どのような結果になろうとも、私はとても幸運なんだと理解しています」。
ナースHCはノーザン・アイオワ大で4年間、ガードとしてバスケットボールをプレー。4年次には平均9.6得点2.5リバウンド3.4アシストを記録するも、1989年のNBAドラフトで指名されることはなく、そのままコーチの道へと足を踏み入れた。
翌89-90シーズンに同大でアシスタントコーチ(AC)を務めると、ナースHCは活動の場をヨーロッパへと移した。主にイギリスを拠点とし、選手兼コーチを経てACからHCへと昇格。イギリスのバスケットボールリーグ、BBL(the British Basketball League)では2度の最優秀コーチ賞に輝いた。
その後はNBAの下部リーグであるDリーグ(現Gリーグ)でコーチ経験を積み、2013-14シーズンからラプターズのACへ就任。昨季までラプターズの指揮官を務めたドウェイン・ケイシー(現デトロイト・ピストンズHC)を5シーズンに渡ってサポートし、今夏HCへと昇格。
50歳(現在は51歳)で初のHCとなったナースのケースは、どちらかと言えば遅咲きなのかもしれない。それでも、就任初年度で昨季イースタン・カンファレンストップとなる59勝23敗を挙げたチームを指揮することができるのは、ナースHC自身が語ったように“幸運”以外の何ものでもない。
ラプターズは今夏のトレードでカワイ・レナードとダニー・グリーンが加入したのだが、トレード希望をしているジミー・バトラー(ミネソタ・ティンバーウルブズ)の獲得にも興味を持っているという。開幕前にロースターが変わる可能性こそ残るものの、昨季と同等の戦力でシーズンを戦うことができそうだ。
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