2018.10.25
6月14日(現地時間13日)、トロント・ラプターズのヘッドコーチ(HC)に就任したのは、今季までの5シーズンをACとしてチームに携わっできたニック・ナースだった。
ドウェイン・ケイシー前HCは5月中旬に解任されてデトロイト・ピストンズの新HCへ、直近3シーズンをACとして支えたレックス・カラミアンはロサンゼルス・クリッパーズのACに就任したことで、ラプターズのコーチングスタッフは新体制を迎えることとなる。
ラプターズは直近3シーズン連続で50勝以上を挙げており、今季はフランチャイズ史上最多となる59勝23敗を挙げてイースタン・カンファレンス首位となった強豪。この3年間というもの、プレーオフではレブロン・ジェームズ率いるクリーブランド・キャバリアーズに負けているものの、リーグ有数の戦力を誇っていることは間違いないだろう。
では、ナースHCによる新体制として迎える来季、ラプターズはどのようなチームとしてイースト制覇を目指すのか。HC就任後、ナース自身が現地メディア『TSN Sports』へ語っていたので紹介したい。
チームを指揮するうえで、ロースターの中で最初にリストアップしたのは、チーム不動の先発ポイントガード、カイル・ラウリーだった。ナースHCはラウリーについてこう語っていた。
「私は彼(ラウリー)のことが大好きなんだ。彼のように(相手チームへ)立ち向かう選手は見たことがない。彼がこのチームにもたらしてくれること、そしてプレーするうえでのパフォーマンスは本当に好きなんだ」。
キャリア12シーズン目を終えた32歳のラウリーは、183センチ92キロと屈強な体格を誇るパワーガード。今季はプレータイムこそここ5シーズンで最も少ない平均32.2分だったものの、平均16.2得点5.6リバウンド6.9アシストを記録しており、今季を含めて4年連続でオールスター選出を果たしている。
今季のラウリーは、フレッド・バンブリートやドレル・ライトといった若手に成長する機会を与えるべく、プレータイムを減らしていたのだが、新体制下では今季以上の出番を与えられることになるだろう、というのが同メディアの見解だ。
ナースHCはラウリーに対して、オフェンス面における役割を増やす意向だと語っているという。ラプターズには同じくオールスター選出4度を誇るシューティングガード、デマー・デローザンがいるものの、ラウリーにもっとボールを保持させるプランを持っていると報じている。
ちなみに、今季の最優秀シックスマンの最終候補に入ったバンブリートは今夏制限なしフリーエージェント(FA)となる。本人は「ラプターズに残りたい」と話しているというが、チームはサラリーキャップにほとんど余裕がないという現状だ。
ラプターズは来季、ラウリーとデローザン、サージ・イバカ、ヨナス・バランチュナスの4選手だけで計9,600万ドル以上も支払わなければならない。そのため、バンブリートが今季の年俸(約131万ドル)を大幅に上回る契約を求めた場合、ラプターズは誰かをトレードに出さなければ、ベンチのコアメンバーと再契約することが困難になる。
もしかすると、ナースHCはそのことも加味してラウリー中心という新体制を掲げようとしているのかもしれない。
いずれにせよ、新体制となったラプターズがどのような補強を行っていくのか。シーズン59勝を挙げたチームの今後から目が離せない。
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