優勝争いから退いたサンダーと決別し、心機一転を図るべく新天地へ移籍か
ここ1週間で、オクラホマシティ・サンダーはポール・ジョージをロサンゼルス・クリッパーズへ、ジェレミー・グラントをデンバー・ナゲッツへそれぞれ放出した。
クリッパーズとナゲッツから、サンダーはトレードの見返りとしてダニーロ・ガリナーリ(フォワード)、シェイ・ギルジアス・アレクサンダー(ガード)と計6本のドラフト1巡目指名権(うち1本は条件付き)を獲得したのだが、今季開幕前にフランチャイズプレーヤーのラッセル・ウェストブルックもトレードで移籍する可能性が高くなっている。
リーグの情報筋が『ESPN』へ伝えたところによると、ウェストブルックとその代理人を務める『ワッサーマン』のサディアス・フーシェーは、サンダーのサム・プレスティGM(ジェネラルマネジャー)とトレードについて協議をしているという。
同メディアは、ウェストブルック自身もトレードに対して好意的に受け取っており、移籍先の候補としてヒューストン・ロケッツ、デトロイト・ピストンズ、マイアミ・ヒートが挙がっていると報じている。
中でも最有力候補なのはヒート。今夏のフリーエージェント(FA)戦線で、ヒートは4チームが絡んだサイン&トレードでフィラデルフィア・セブンティシクサーズからジミー・バトラーを獲得。ジョシュ・リチャードソンやハッサン・ホワイトサイドといった主力を失った中で、バスケットボール運営部門代表を務めるパット・ライリーとエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、今季に向けてオールスター級のベテランを欲しているという。
3シーズン連続の平均トリプルダブルという前代未聞の実績を記録中のウェストブルックは、キャリア11シーズン目を終えた30歳。残り4年で約1億7,000万ドル(約183億6,000万円)という超高額契約が残っているため、トレード先を見つけることは容易ではない。
それでも、チームは3年連続でプレーオフのファーストラウンドで敗退。ジョージとグラントという昨季の主力も放出したことで、サンダーは優勝争いからはほど遠い位置にまで落ちてしまっただけに、ウェストブルックは優勝争いができるチームへの移籍を希望していると報じられている。
自他ともに認める負けず嫌いとして知られるウェストブルックがもしヒートへ移籍となれば、バトラーのような競争心旺盛な選手ともかみ合うかもしれない。だがその保障はどこにもなく、チームとして優勝争いに参戦できるかどうかも不透明なだけに、トレード後の展開を予測することは難しい。
とはいえ、ウェストブルック側とチーム側はすぐにでも成立させたい意向だと『ESPN』が報じており、近いうちに新たな大型トレードが成立する可能性があると言っていいだろう。