スパーズ5度の優勝すべてに主軸として貢献してきた知的かつ堅実なビッグマン
7月23日(現地時間22日)、サンアントニオ・スパーズは、新たなアシスタントコーチ(AC)として、ティム・ダンカンが就任したことを発表した。
ダンカンは1997年ドラフト全体1位指名でスパーズへ入団し、2015-16シーズンまでの19年間をスパーズ一筋でプレーしてきたビッグマン。“ビッグ・ファンダメンタル”というニックネームがあるように、基本に忠実かつ1つ1つのプレーを高精度にこなす堅実な選手として、そしてスパーズを象徴する選手として君臨してきた。
キャリア19シーズンでスパーズの5度の優勝すべてに主軸として貢献したダンカンは、3度のファイナルMVP、2度のシーズンMVP、新人王(98年)、2000年にはシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)と共にオールスターMVPを獲得。オールNBAチーム、オールディフェンシブチーム、オールスターにはそれぞれ15度も選出された申し分ない実績を持つ。
レギュラーシーズン通算1,392試合(うち先発は1,389試合)に出場し、平均34.0分19.0得点10.8リバウンド3.0アシスト2.2ブロックをマーク。通算2万6,496得点(NBA歴代14位)と通算1万5,091リバウンド(同6位)、通算3,020ブロック(同5位)はいずれもスパーズのフランチャイズ史上トップを保持している。
ダンカンの現役時代をすべて指揮官として見てきたグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)は、「私は19年間に渡ってティム・ダンカンのアシスタントを務めてきましたので、彼が恩返しすることは適切なことです」とリリースの中でコメント。
また、スパーズは2010年からスタッフとして働いているウィル・ハーディーACの役割を増やしていくことも発表。昨季終了後、アイメ・ユードカ(元スパーズほか)がフィラデルフィア・セブンティシクサーズのリードACへ、コーチングスタッフを務めたキャメロン・ホッジズが選手育成コーチとしてシクサーズへと移籍。さらに、直近5シーズンでACを務めていたエットレ・メッシーナがイタリアのオリンピア・ミラノのHC兼バスケットボール運営部門代表へ就任していたこともあり、ダンカンをコーチングスタッフへ補強することとなった。
なお、ダンカンは3年前に現役を引退したものの、何度かスパーズのビッグマンたちとワークアウトをしていたという。コーチとしてのキャリアを歩み始めたダンカンには、現役時代と同様に堅実な仕事ぶりを期待したいところだ。