「今の俺があるのは、ずっと俺を動かし続けてくれた妻のお陰だと思ってる」
11月中旬にポートランド・トレイルブレイザーズと契約したカーメロ・アンソニーは、約1年ぶりとなるNBAの舞台へ復帰し、先発パワーフォワードとしてプレーする機会を得た。
だが、24日(現地時間23日)までの3試合でカーメロが残した得点は順に10、18、11得点。フィールドゴール成功率は34.1パーセント、3ポイント成功率は31.3パーセントと精彩を欠いており、ブレイザーズも3戦全敗(計4連敗)を喫していた。
そんな中で迎えた26日(同25日)のシカゴ・ブルズ戦。カーメロは約31分のプレータイムでフィールドゴール20投中10本(うち3ポイントは7投中4本)成功、フリースロー1本を沈めてゲームハイの25得点に加えて8リバウンド2アシスト1スティールと大活躍。
この日はCJ・マッカラムが21得点、ロドニー・フッドが16得点6リバウンド、ハッサン・ホワイトサイドが13得点12リバウンド2ブロック、デイミアン・リラードが13得点12アシスト、ベンチスタートのスカル・ラビシエが12得点8リバウンド2ブロックをマーク。ブレイザーズは117-94でブルズを下し、連敗を4でストップしてみせた。
「自分にとって、(ブレイザーズでプレーすることは)すごくありがたいこと。でも今夜の俺は、これまで努力してきた証でもあるんだ。自分の身体も調子いいし、メンタル面も問題ないよ」と笑顔を見せたカーメロ。
「いかにもカーメロらしいプレーだった」とマッカラムが口にしたように、この日のカーメロは3ポイントに加えて得意のミドルレンジからプルアップで何本もジャンパーを決め切り、第4クォーターにはドライブから豪快なボースハンドダンクをたたき込むなど、往年の輝きをコート上で見せつけた。
カーメロはスターターでプレーできる環境とシュートチャンスを与えてくれたブレイザーズと共に、妻であるララ・アンソニーのことを称えていた。
「メンタル面で、彼女は俺を励ましてくれたし、感情の面でも彼女は俺を前進させ続けてくれた。彼女はずっと俺を動かし続けてくれたんだ。『(もう終わりだ、もう居場所はない、といったネガティブな声について)考えないで、頭の中に入れようとするんじゃない』と言ってくれた。今の俺があるのは大部分が彼女のお陰だと思ってる」。
カーメロはこの試合を終えて通算2万5,615得点に到達。これにより、アレックス・イングリッシュ(元デンバー・ナゲッツほか/2万5,613得点)を抜き去り、通算得点でNBA史上18位へと順位を上げている。
ブレイザーズはブルズ戦を終えて、ウェスタン・カンファレンス12位の6勝12敗。リラード、マッカラムに次ぐ強力なスコアラーを手に入れたことで、白星先行へと転換できるのか。今後の展開に注目していきたい。