2019.11.29
11月20日(現地時間19日)。ポートランド・トレイルブレイザーズが敵地スムージーキング・センターへ乗り込み、ニューオーリンズ・ペリカンズと一戦を交えた。
エースのデイミアン・リラードを背中のけいれんのため欠いたブレイザーズは、後半に入ってペリカンズにリードを広げられてしまい、最終スコア104-115で2連敗。5勝10敗とし、ウェスタン・カンファレンス14位と低迷している。
そんなブレイザーズにとって朗報となったのは、カーメロ・アンソニーとの契約だろう。先週契約合意に達したカーメロは、ペリカンズ戦に先発パワーフォワードとして出場し、第1クォーター残り10分50秒にCJ・マッカラムのアシストからノーマークで3ポイントを放り込む好スタート。
だが、試合を通して見ればオフェンス・チャージングやターンオーバーを連発してしまうなど、プレータイムは約24分。フィールドゴール14投中成功わずか4本(うち3ポイントは3投中2本)に終わり、10得点4リバウンド1ブロックに5ファウル5ターンオーバーと、決して満足できる結果とはならなかった。
それでも、カーメロは「ゲームという流れの中に戻ってこれて最高さ。コートに戻ることができたし、自分がいるべき場所にまた戻ってくることができてうれしいね。(NBAの)選手たちと再び一緒にコートへ出ることができた。チームバスに乗ったり、チームでランチをしたり、ロッカールームにいるなど、これまでの17年間ずっとやってきた全てのルーティーンに戻ることができた。ゲームが続いていくにつれて、もっと良くなっていくだろうね」とコメント。
テリー・ストッツHC(ヘッドコーチ)は「午前中のシュートアラウンドだけだけど、すごくいい状態に見えた。彼が(試合中に)放った全てのショットが、私にはとてもいいショットに映っていた。そのうち2、3回はファウルされていたと思うよ」とキャリア17年目の大ベテランの“復帰戦”について高評価していた。
カーメロが前回NBAのコートでプレーしたのは昨年11月9日(同8日)。ヒューストン・ロケッツの一員としてプレーしてから、1年以上が経過していたものの、復帰後初となった3ポイントは、トレーニングを続けていたことを証明するかのように滑らかかつ綺麗なシュートフォームだったことは好材料だろう。
しかしながら、この日カーメロが残したネットレーティング(100回のポゼッションにおける得失点差)はマイナス40.0。リラードが復帰すればブレイザーズのプレーも変わってくるだろうが、約1年ぶりの試合を終えたカーメロは、こんな言葉を残していた。
「フィジカル面において、ゲームは変わった。ゲームというものが変わり、これまでプレーしてきたものとは変わったんだ。だからまたアジャストしていかなきゃいけないね」。
もっとも、カーメロ自身はブレイザーズの一員としてプレーすることは「これほど最高なことはない」と『The Oregonian』へ語り、こう続けていた。
「僕のこと、僕の能力、そして僕がゲームに持ち込むことができることを信じてくれる人たちがいるグループでプレーできるんだから最高さ。これは選手だけじゃなく、コーチングスタッフも同様なんだ。彼らは自分が今でもできること、そして自分のことを強く信じてくれていることを示してくれた」。
NBAキャリアが終わりへと近づく中、カーメロは自身のことを信じ、必要としてくれたブレイザーズへと仲間入りを果たした。今後の試合の中で、カーメロには是非とも持ち前の得点力を存分に発揮し、チームの勝利に貢献してほしい。
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