マブス戦終盤にゴベアのブロックがさく裂し、接戦を制したジャズ
1月26日(現地時間25日、日付は以下同)。ユタ・ジャズはホームのビビント・スマート・ホーム・アリーナでダラス・マーベリックスを迎えて一戦を交えた。
マブスは第1クォーター終了時点で36-25と11点のリードを奪うも、ホームのジャズが徐々に反撃。第3クォーター残り1分18秒で8点ビハインドの展開から、ドノバン・ミッチェルのジャンパー、トニー・ブラッドリーのダンクが決まって4点差に追い上げて最終クォーターへ。
第4クォーター序盤。マブスはティム・ハーダウェイJr.のショットでリードを保つも、マイク・コンリーがレイアップとステップバックジャンパーを立て続けに沈めてジャズが残り6分20秒で1点差まで肉薄。ドリアン・フィニー・スミスのティップショットでマブスが3点差に広げると、ジャズはすかさずボーヤン・ボグダノビッチが長距離砲を突き刺し、試合を振り出しに戻す。その後は両チームによるシーソーゲームの展開に。
マブスはセス・カリー、デロン・ライト、クリスタプス・ポルジンギス、ルカ・ドンチッチがショットを成功。対するジャズは、ルディ・ゴベアの3ポイントプレー、ボグダノビッチ、ミッチェルがショットを決め、残り1分37秒で同点となり、終盤を迎える。
ジャズはジョー・イングルズのスティールからミッチェルのレイアップへとつなぐもミス。だがここでゴベアがオフェンシブ・リバウンドをもぎ取り、2点リードへと導く追加点を決める。負けられないマブスはハーダウェイJr.が勝ち越しとなる3ポイントを放り込むも、今度はロイス・オニールがお返しとばかりに長距離砲をねじ込み、残り38.5秒でジャズが2点をリード。
そして残り24.8秒、同点をかけてライトから放たれたレイアップは、ゴベアのブロックショットによってはじき返されてしまい、最終スコア112-107でジャズが激戦を制した。
「もちろん、僕らだって完璧じゃない。でもルディが僕らのミスを帳消しにしてくれるんだ」とミッチェル
勝利したジャズは、ミッチェルが25得点8リバウンド5アシスト、ボグダノビッチが23得点、ゴベアが22得点17リバウンド5ブロック、オニールが12得点7リバウンドをマーク。
敗れたマブスのリック・カーライルHC(ヘッドコーチ)は、2年連続で最優秀守備選手賞(DPOY)を獲得しているゴベアに舌を巻いていた。
「彼はおそらく、またDPOYになるだろうね。ディフェンス面でとんでもないほどのインパクトを放っていた。リング下付近だけじゃない。ペリメーターでスイッチする時でも強烈だった」。
「もちろん、僕らだって完璧じゃない。でもルディが僕らのミスを帳消しにしてくれるんだ。このチームにはいつもルディがいる」とミッチェルが語ったとおり、ゴベアのディフェンスは試合の中で大きな影響を及ぼしたことは間違いない。
もっとも、ゴベアはディフェンス一辺倒の選手ではない。この日は8本のショット全てを決め切り、両チーム最多となる9本のフリースローを獲得。そのうち6本を沈める活躍だった。
直近21試合で19勝しているジャズにおいて、ゴベアが大きな存在であることは疑いようのない事実。キャリア7年目の今季は、平均34.2分15.6得点14.5リバウンド1.7アシスト2.0ブロックという好成績を残している。
昨年、ゴベアはオールスターのリザーブ枠から落選したことで悔し涙を流していたものの、今年は自己最高級の個人成績を残しているだけでなく、チームも堂々ウェスタン・カンファレンス2位(32勝13敗)にいるため、ゴベアのオールスター入りについて、クイン・スナイダーHCが「分かりきったこと。彼はチームの勝利を数多く助けているからね」と言い放ったのもうなずける。
「試合を見たかい? 彼は(オフェンスとディフェンスの)両エンドで活躍しているんだ。彼はオールスター。今夜のようなショーを何度も見せているよ」とミッチェル。
ロースターにオールスター選手が不在のジャズだが、今年はゴベア、そしてミッチェルが選ばれる可能性が十分ある。ゴベア、ミッチェルと共にジャズの主軸を担うイングルズは言う。
「あの2人がオールスターかって? 間違いないね。両者ともだ。このチームは彼らなしじゃ成り立たない。彼らがいなければこの成績を残すことはできない。あの2人は僕らにチャンスを与えているんだ」。
ウェストには数多くのタレントがそろっているとはいえ、今季のジャズは近年でも最高級の戦績を残しているだけに、今年こそオールスターに選ばれる選手が出てくるに違いない。