「コービーをテレビで見てから、俺は彼のようになりたいと思っていた」
1月29日(現地時間28日、日付は以下同)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのオールスタービッグマン、ジョエル・エンビードが左手薬指の外側側副靭帯断裂から10試合ぶりに戦列復帰。
ホームのウェルズファーゴ・センターで行われたゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で、エンビードは背番号21ではなく、24番を着用して登場した。これは先日急逝したコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)へ、エンビードが示した敬意の表れだった。
シクサーズの24番は、ボビージョーンズ(元シクサーズほか)の永久欠番となっているのだが、エンビードは事前に許可を得て自身の復帰戦で24番を着用することを決断。
「俺の人生において、ターニングポイントになったんだ。コービーをテレビで見てから、俺は彼のようになりたいと思っていた」と試合後に『AP』へ明かしたエンビードは、フィールドゴール13投中9本成功を含むチームトップの“24得点”に加えて10リバウンドをマークし、シクサーズの勝利(115-104)に貢献した。
「彼にとっては復帰初戦だったけど、非常に強烈だった」とブレット・ブラウンHC(ヘッドコーチ)が大黒柱の復帰を称えていたが、エンビードにとってはコービー逝去に動揺を隠せなかった。
「(この数日間は)タフだった。でもどうすれば彼に敬意を表することができるのかと考えたら、コートに出てベストを尽くすことだった」とエンビード。
シクサーズではエンビードのほか、ハウル・ネトが19得点、ベン・シモンズが17得点5アシスト、トバイアス・ハリスが14得点7リバウンド、アル・ホーフォードが12得点11リバウンド8アシスト、シェイク・ミルトンが11得点をマーク。
シモンズはシューズに”Mamba Forever” 、”RIP Gigi”(コービーの次女ジアナの愛称)と入れてプレーし、シーズン平均(60.7パーセント)を大きく上回るフリースロー成功率(90.0パーセント/10投中9本成功)を残した。
コービーの故郷フィラデルフィアを本拠地に置くシクサーズのブラウンHCはこの試合について「私は今夜、試合に勝つためにここへやって来た。それこそが、(コービーという)信じられない闘争心の持ち主への最高のトリビュートだと思う。私はその魂を持ってコーチングしていく」と語り、シクサーズを勝利へと導いた。
ジョシュ・リチャードソン(左ハムストリング負傷)こそ欠場しているものの、エンビードという攻防兼備のオールスタービッグマン復帰は、シクサーズにとって追い風となるに違いない。