「彼は俺たちのMJであり、ヒーロー。俺たちのG.O.A.T.だったんだ」
1月30日(現地時間29日、日付は以下同)。ポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ)がチーム練習後、メディアの囲み取材に応じた。
27日のヘリコプター墜落事故により亡くなったコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)について、ジョージが公の場で初めてコメントを残した。
「彼はカリフォルニア州南部で育った俺にとってのマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)。彼はすべての子どもたちがNBAでプレーしたいと思わせる男だった。俺はコービーがいたからこそ、バスケットボールをプレーし始めたんだ」とジョージは言う。
ジョージ、チームメートのカワイ・レナード、カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)、ディアロン・フォックス(サクラメント・キングス)は、昨夏コービーが開催した“The Mamba Sports Invitational”へ参加。コービー、フィル・ハンディ(現レイカーズAC)と共に、筋力トレーニングやオンコートトレーニング、コービーとのビデオワークなどを行っていた。
ジョージは「もしコービー・ブライアントがいなければ、誰を見習ってアイドルにしていたか俺には分からない。だから俺は混乱していたんだ。俺たちはここで育った。毎日、彼のことをテレビで見ていた。だから、カリフォルニア州南部出身のラス(ラッセル・ウェストブルック/ヒューストン・ロケッツ)やデマー(デマー・デローザン/サンアントニオ・スパーズ)、俺、カワイにとって、(コービーの死は)他とは違うんだ。彼は俺たちのMJ(ジョーダン)であり、ヒーロー。俺たちのG.O.A.T.(Greatest Of All Time/史上最高の選手)だったんだ」とコメント。
コービーへの思いをメディアの前で口にしたジョージ。コービーは昨年10月に地元メディア『The Los Angeles Times』へ、昨夏ジョージとレナードがレイカーズではなくクリッパーズを選択したことについて、こう語っていた。
「カワイは彼独自で勝利するというチャレンジがしたいんだと思う。P.G.(ジョージの愛称)も同じ理由だろうね。彼らは何か新しいチャレンジを楽しみたいんだと思う。彼らが“レイカーズ入りまでもう少しだった”とは思わない。レイカーズはすでに状況が変わっていたから、何か新たなものを構築できるようなチャレンジを求めていたんじゃないかな」。
尊敬するアイドルの急逝に、全てのNBA選手がショックを隠し切れない中、カリフォルニア州南部出身のジョージとレナードにはより大きなダメージを与えてしまったに違いない。
だがクリッパーズでフランチャイズ史上初のチャンピオンシップを獲得するというチャレンジに向けて、今はただ、少しずつでも前進してほしい。