2019.11.24
今夏のフリーエージェント(FA)戦線において、カリフォルニア州で生まれ育ったリーグ屈指の万能戦士たちがロサンゼルス・クリッパーズへと移籍した。
1人は昨季トロント・ラプターズをフランチャイズ史上初のNBAチャンピオンへと導いたカワイ・レナード。そして昨季オクラホマシティ・サンダーで自己ベストの成績を残したポール・ジョージ。前者はFA、後者はトレードでクリッパーズの一員に。
カリフォルニア州ロサンゼルスを本拠地に置くチームはNBAに2つあるものの、全米、いや世界中を見渡しても、大多数の人が真っ先に「レイカーズ」を連想するだろう。
だがレナードとジョージは、クリッパーズ加入を決断。クリッパーズは一夜にして優勝候補筆頭へと躍り出たことは言うまでもない。
レイカーズ一筋で20シーズンをプレーし、5度の優勝をはじめ数多くの記録を打ち立ててきたコービー・ブライアントは、レナードとジョージがクリッパーズ入りした理由について、10月22日(現地時間21日)に地元メディア『The Los Angeles Times』へこう語っていた。
「カワイは彼独自で勝利するというチャレンジがしたいんだと思う。P.G.(ジョージの愛称)も同じ理由だろうね。彼らは何か新しいチャレンジを楽しみたいんだと思う。僕は彼らが“レイカーズ入りまでもう少しだった”とは思わない。レイカーズはすでに状況が変わっていたから、何か新たなものを構築できるようなチャレンジを求めていたんじゃないかな」。
コービーが指摘したように、レイカーズにはレブロン・ジェームズという歴代最高級のオールラウンダーが在籍していただけでなく、今年6月中旬にはニューオーリンズ・ペリカンズとのトレードでアンソニー・デイビス獲得が合意に達していたため、両者がレイカーズ入りしてスーパーチームを形成したとしても、3、4番手になる可能性が高く、優勝したとしてもフランチャイズに大きな足跡を残すことができないと捉えたとしても不思議ではない。
そしてレイカーズはボストン・セルティックス(17度)に次ぐNBA2位の優勝回数(16度)を誇ることから、クリッパーズへと照準を変えたと言っていいだろう。
レナードはFAとして移籍する際、交渉するチームに「ジョージを一緒に獲得してくれ」とリクエストした経緯があったと現地メディアが報じていたものの、その時点でレイカーズへ移籍する可能性は低くなっていたはずだ。
今夏に両肩の手術をしたジョージは、クリッパーズのユニフォームを身にまとってプレーするのは11月と報じられているため、レナードとのダイナミックデュオのデビューは少し先になる。
それでも、クリッパーズでレナードとジョージが一緒にプレーするのは、本人だけでなく、メディアやファンから見ても楽しみでしかない。
両選手がクリッパーズというフランチャイズにおいて、歴史的なことを成し遂げることができるのか。引き続き追いかけていきたいところだ。
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