2019.12.12
11月4日(現地時間3日)に行われたユタ・ジャズとロサンゼルス・クリッパーズによる試合は、クリッパーズが105-94で勝利し、今季戦績を5勝2敗とした。
ホームのステープルズ・センターでプレーしたクリッパーズは、4点ビハインドで迎えた第4クォーターに40得点を挙げる猛攻で逆転し、ジャズを突き放したのだが、この逆転劇の主役を演じたのがカワイ・レナード。
今季からクリッパーズに加入したレナードは、最後の12分間だけで18得点をたたき出し、チームトップの30得点に6リバウンド3アシスト3スティールで勝利の立て役者に。
実はこの試合前、クリッパーズのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は「カワイ・レナード以上に、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)のような身体を持った選手はいない。それは彼の手の大きさとその長さにある」と『ESPN』へ明かしていた。
トロント・ラプターズの大黒柱としてプレーした昨季のプレーオフ。レナードは見事ラプターズに初のNBAチャンピオンシップをもたらしたのだが、プレーオフ期間中にもリバースHCは「彼は我々が見てきた中で、最もジョーダンのようだ」と発言。そしてこのように続けていた。
「別に彼がジョーダンと言っているわけじゃない。だが私には彼が最もジョーダンみたいに映るね。大きな手、ポストアップゲーム、それにフィニッシュできることもそうだし、見事な跳躍力を誇り、すばらしいディフェンダーなんだ。もちろん、(似ている部分は)ゲームにおけることだけどね」。
レナードは今夏、プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となり、リバースHCが指揮するクリッパーズへと移籍。そして開幕7戦目となったジャズ戦を終えて、ついにジョーダンに関するコメントを発した。
「そう。彼(ジョーダン)は僕がよく見てきた選手なのは間違いないね。もちろん、彼は競争するうえで、毎試合どのようにアプローチしてきたかという点で皆が見上げてきた選手の1人。彼のプレーを見てはモノにしようとトライして、自分のゲームの一部として取り込んでいるんだ」とレナード。
軽々とボールをつかむことができる大きな手と、大柄な相手からリバウンドをもぎ取る長い腕は、レナードが持つ身体的な特徴の1つ。ジョーダンも同じように片手でシュートフェイクをしては相手ディフェンダーを跳ばせてファウルを獲得したり、ドライブで切り込んでいった。
ジョーダンが芸術的なプレーへと昇華させたフェイドアウェイジャンパーも、レナードは難なくこなし、決定力の高いプレーとして自身のレパートリーに加えていることから、レナードはジョーダンの影響を大きく受けた選手なのは間違いない。
また、両選手はオフェンスだけでなくディフェンスでも抜け目がない。マッチアップ相手に対して攻撃的なディフェンスで襲い掛かり、スティールを奪ったり、ブロックショットを浴びせるなど意気消沈させてしまう迫力がある点も見逃せない。
ジョーダン本人から見たレナード評はまだ届いていないものの、レナードにはバスケットボール選手としてジョーダンと共通する部分が多くあることは事実。今後もクリッパーズへ多くの勝利をもたらし、プレーオフで勝ち上がることとなれば、その評価はますます上がることになるはずだ。
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