「私のキャリアにおける最高の経験は、カナダ代表としてオリンピックの試合でプレーしたことです」と2018年の殿堂入り式典でスピーチしていたナッシュ
5月28日(現地時間27日、日付は以下同)。スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)が母国カナダのスポーツ殿堂入りすることになったと『Times Colonist』が報じた。
13歳からバスケットボールをプレーし始めたナッシュはビクトリア出身で、高校までカナダで過ごすと、アメリカのサンタクララ大学(カリフォルニア州)へと進み、4年間プレーして平均30.1分14.9得点3.1リバウンド4.5アシストをマーク。
アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか/1巡目1位)やコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ/1巡目13位)が指名されて豊作となった1996年のNBAドラフト1巡目15位でサンズから指名されてNBA入り。
キャリア18シーズンで、ナッシュはポイントガードとしてサンズ、ダラス・マーベリックス、サンズ、レイカーズでプレー。2度のシーズンMVPを筆頭に、8度のオールスター、7度のオールNBAチーム、5度のアシスト王を獲得し、リーグ史上有数の司令塔としてキャリアを終えた。
ナッシュが現役時代に残したアシスト数(1万335本)はNBA歴代3位。キャリア平均14.3得点3.0リバウンド8.5アシストに加え、フィールドゴール成功率49.0パーセント、3ポイント成功率42.8パーセント、フリースロー成功率90.4パーセント(歴代2位)という数字が示すように、ショットの精度にも優れた司令塔として歴史に名を刻んでいる。
2018年にバスケットボール殿堂入りしたナッシュは、その式典のスピーチで「私のキャリアにおける最高の経験は、カナダ代表としてオリンピックの試合でプレーしたことです」と口にしていたことから、母国カナダへの愛国心と感謝の気持ちが伝わってきた。
2000年のシドニーオリンピックに出場したナッシュは、7試合で平均13.7得点3.4リバウンド6.9アシストを記録。オーストラリアとの初戦では15得点15アシストのダブルダブルで勝利へと導く大活躍。キャプテンとして、カナダ代表としてもプレーしてきた。
新型コロナウイルスの世界的大流行により、殿堂入りのセレモニーは来年まで延期になるものの、ナッシュがまた新たな勲章を手にしたことは間違いない。