2018.10.15
8月21日(現地時間20日)、ゴールデンステート・ウォリアーズ不動の先発シューティングガード、クレイ・トンプソンが現地メディア『The Mercury News』に対して、自身のキャリアについて語った。
トンプソンは今季終了後(2019年夏)に制限なしフリーエージェント(FA)となるのだが、ウォリアーズと契約延長をしたいと口にし、「生涯ウォリアーズの一員としてプレーしたい」と続けた。
現時点でトンプソンがウォリアーズとの契約延長に合意したという報道はなく、場合によっては今季終了後に注目FAとなる可能性も残っている。それでも、トンプソンは「残りのキャリアすべてをウォリアーズでプレーしたい」と自身のチーム愛をアピール。
「最終的に、僕は2019年にフリーエージェントとなるかもしれない。もしそうだとしても、僕のリストのトップがウォリアーズ残留なのは明らかさ」。
NBAキャリア7年すべてで3ポイントシュート成功率40パーセント以上を残しており、平均20得点以上を4度も記録するトンプソンは、リーグ屈指のシューターであり、キャッチ&シュートの精度で言えば、リーグトップと言っても過言ではない。
ここ4年連続でオールスターに選出されているように、ウォリアーズ王朝を語るうえで、欠かせない選手の1人となっている。ここまでの通算3ポイントシュート成功数(1,557本)は歴代24位、成功率(42.2パーセント)は歴代11位というすばらしい実績を誇る。
また、15年1月24日(同23日)のサクラメント・キングス戦でNBA新記録となる1クォーター37得点(第3クォーターに達成)、16年12月6日(同5日)に行われたインディアナ・ペイサーズ戦ではわずか29分3秒のプレータイムながらキャリアハイの60得点を挙げる超絶パフォーマンスを残してきた。
さらに16年のプレーオフ、オクラホマシティ・サンダーとのウエスタン・カンファレンス・ファイナル第6戦では、相手に王手をかけられる劣勢の中、NBA新記録となる11本の3ポインターを成功させる快挙を成し遂げてきた。
ただし、ステフィン・カリーとケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンというオールスターがチームメートにいることもあり、オールNBAチームに選出されたのは2回(15、16年、いずれもサードチーム)のみ。ここ2シーズン、ウォリアーズの2連覇に大きく貢献してきたものの、トンプソン個人としての功績はオールスター選出のみとなっている。
ここでは、同メディアにトンプソン自身が狙う記録について掲載されていたので紹介したい。
トンプソンが達成したいと思う記録は、“50-40-90”クラブである。これはフィールドゴール成功率50パーセント以上、3ポイントシュート成功率40パーセント以上、フリースロー成功率90パーセント以上という、歴代有数の超一流シューターしか残せていないエリートスタッツ。
これまでにこの記録を残してきたのは、下記の7選手のみ。いずれもNBAを代表するシュート力の持ち主である。
※規定数に到達した選手が該当、チーム名は略称、カッコ内は達成したシーズン
■“50-40-90”達成選手リスト
ラリー・バード(86-87,87-88/元セルティックス)
マーク・プライス(88-89/元キャバリアーズほか)
レジー・ミラー(93-94/元ペイサーズ)
スティーブ・ナッシュ(05-06,07-08,08-09,09-10/元サンズほか)
ダーク・ノビツキー(06-07/マーベリックス)
ケビン・デュラント(12-13/当時サンダー、現ウォリアーズ)
ステフィン・カリー(15-16/ウォリアーズ)
トンプソンはこの“50-40-90”クラブについてこう語っていた。
「ただ一貫してやっていくだけさ。僕はオールNBAチームやオールディフェンシブチームに選ばれることを目標にはしていない。でもいつの日か、オールディフェンシブチームに選ばれたらいいね。でもそういったゴールは設定していないんだ。僕はただ毎晩ハードにプレーして、ゲームを楽しんでいるよ。僕には才能があるんだと信じている。だから今後も一貫性を持ちつつ、楽しみながらやっていきたい。今後も継続してやっていければ、いい結果になるんじゃないかな」。
昨季のトンプソンは、平均得点(20.0)こそ直近4シーズンで最も低いスタッツとなったものの、フィールドゴール成功率では自己ベストとなる48.8パーセントをマーク。キャリアすべてにおいて40パーセント以上の3ポイントシュート成功率を残すトンプソンにとっては、フィールドゴール成功率とフリースロー成功率を高めていくことが求められる。
特にフリースローでは、昨季自己最少となる試投数(平均1.3本)を記録してしまったため、今季はよりアグレッシブにリムへアタックすることが、記録達成へのカギとなりそうだ。
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