2018.10.03

ディフェンス面で過小評価が続いている王者ウォリアーズのクレイ・トンプソン

キャリア8シーズン目を迎えたトンプソン[写真]=Getty Images
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ライバルからの評価は高いものの、オールディフェンシブチーム選出は皆無

 2連覇中の王者ゴールデンステート・ウォリアーズにおいて、クレイ・トンプソンは過去4シーズン連続で平均20得点以上をマークしており、3ポイントシュート成功率もこれまでのキャリア7シーズンすべてにおいて40.0パーセント以上の高確率を誇っている。

 201センチ97キロのトンプソンは、ウォリアーズ不動の先発シューティングガード。相手チームのスコアラーを毎試合ガードする役割も担っており、相手選手にショットを決めさせないタフなディフェンスも見事なものだ。

 2015年から17年にかけて、クリーブランド・キャバリアーズの主力として3年連続NBAファイナルでマッチアップしたカイリー・アービング(現ボストン・セルティックス)はトンプソンのディフェンスを評価しており、オールディフェンシブチームに選出されたことがないと知ると「それはおかしいな」と反応していた。

リーグ有数のスコアリングガード、カイリー(右)には常にトンプソン(左)がマッチアップ[写真]=Getty Images

 ウォリアーズが敷くスイッチング・ディフェンスにおいて、トンプソンはドレイモンド・グリーンアンドレ・イグダーラと並ぶ重要な選手。スティーブ・カーHCもトンプソンのディフェンス力を高く評価している。ショットの調子が悪かろうと、ファウルトラブルにでもならない限り、トンプソンをコートに残しているのはそのディフェンス力に他ならない。

 トンプソン自身もディフェンスにプライドを持って取り組んでおり、オールスターには4年連続で選ばれているものの、これまでのキャリア7シーズンにおいて、オールディフェンシブチームには一度も選出されていないことを意外だと思っているようだ。

 10月3日(現地時間2日)に現地メディア『WatchStadium.com』へ掲載された記事の中で、トンプソンはこう語っていた。

 「過去数年、(オールディフェンシブチームに)選ばれている選手たちに対して、『僕は彼らよりも良いディフェンダーだと知ってる』と言いたいね。僕は心底そのチームに仲間入りしたいと思ってるんだ。僕はディフェンス力を周囲に認知させるために、攻防両面で必死にプレーしている」。

3連覇を狙うウォリアーズのディフェンス面で重要な部分を占めるトンプソン

 オールスターは毎年各カンファレンスで12名、計24名選ばれるのだが、オールディフェンシブチームは毎年10名のみ。ガードは4名のみと狭き門となっている。

 ここ2シーズンでオールディフェンシブチームに選ばれたガードは、ドリュー・ホリデー(ニューオリンズ・ペリカンズ)、ビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)、デジャンテ・マレー(サンアントニオ・スパーズ)、ジミー・バトラー(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、クリス・ポール(現ヒューストン・ロケッツ)、パトリック・ベバリー(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、トニー・アレン(現未所属)、ダニー・グリーン(現トロント・ラプターズ)。

 今年3月、チームメートのドレイモンド・グリーンが『The Mercury News』へ「彼(トンプソン)はディフェンス面で十分なリスペクトを得ていない。だが彼のディフェンス力は俺たちのチームにおいて重要な部分を占めている」と口にしており、チームメートたちやコーチングスタッフはトンプソンのディフェンス面における貢献度の高さを認識していると言っていい。

 3連覇を狙ううえで、トンプソンの働きはウォリアーズにとって不可欠な要素となっている。キャリア8シーズン目の今季、トンプソンがオールディフェンシブチームに選出されるのか、注目していきたい。

グリーン(右)と同様に複数のポジションをガードできるトンプソン(左)は、ウォリアーズにとって貴重な存在だ[写真]=Getty Images

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