ホーフォードの代わりにガードのミルトンを先発させるだろうとメディアが報道
新型コロナウイルスの影響により、NBAがレギュラーシーズンを中断した時点で、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはイースタン・カンファレンス6位の39勝26敗。9位のワシントン・ウィザーズは24勝40敗で、ゲーム差が14.5もあるため、7月末と報じられているシーズン再開後にプレーオフ出場枠から脱落することは考えにくい。
といっても、今季の順位が示すように、今季のシクサーズは必ずしも成功しているとは言い難い。ジョエル・エンビード、ベン・シモンズというオールスターデュオを中心に、トバイアス・ハリス、アル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンという実力者を配置したスターターで戦うも、アウトサイドからのショットの精度に苦しみ、なかなか波に乗れなかったからだ。
なかでも昨夏プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となったホーフォードは、3シーズン所属したボストン・セルティックスを退団してシクサーズと4年1億900万ドル(約116億6300万円)という超高額契約を締結。エンビードというリーグ屈指のビッグマンとプレーできることに大きな期待を抱いて加入したものの、新たな環境で持ち前のオールラウンドな能力を存分に発揮できているとは言えない。
ホーフォードはここまで60試合(うち先発は57試合)に出場し、平均30.8分12.0得点6.9リバウンド4.1アシストで、フィールドゴール成功率はキャリアワーストの44.2パーセントにとどまっている。
今年2月12日(現地時間11日、日付は以下同)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で、ホーフォードはルーキーシーズン(2007-08シーズン)の07年11月22日以来初のベンチスタートを経験した。
「僕は(ベンチスタートを)受け入れただけ。もちろん、僕は自分のことを控え選手だとは見ていない。でもこれがチームにとってベストなことだったのさ」。
ホーフォードが地元メディア『The Philadelphia Inquirer』へもらしたように、キャリア13年目のベテランは、オールスターに5度も選ばれた実績を持つリーグ有数のビッグマン。だがシクサーズがクリッパーズ戦を110-103で制したことで、1つのポジティブなデータが生まれることとなった。
そしてシーズン再開となれば、シクサーズはホーフォードをベンチスタートにし、2年目のガード、シェイク・ミルトンをスターターに加えて小型なラインナップを敷くことになるだろうと『The Athletic』が31日に報道。
ミルトンは196センチ93キロのガードで、今季ここまで32試合(うち先発は16試合)に出場して平均19.1分9.5得点2.1リバウンド2.2アシストをマーク。フィールドゴール成功率49.8パーセント、3ポイント成功率45.3パーセントという高い成功率を残してきた。
スターターとして出場した16試合では平均28.2分14.1得点3.0リバウンド3.6アシストにフィールドゴール成功率53.9パーセント、3ポイント成功率50.0パーセントまで数字を伸ばしており、3月2日のクリッパーズ戦では7本の3ポイント成功を含む39得点と、いずれもキャリアハイをたたき出していた。
チームの勝利を最優先に考えるホーフォードならば、ミルトンをスターターへと昇格させ、自らはベンチスタートという役割変更についても対応できるだろう。そこでシクサーズが勝利を重ねていくことができるならば、ホーフォードは喜んでチームをサポートしていくに違いない。