2020.09.23
4月20日(現地時間19日)。ニューオーリンズ・ペリカンズのシャープシューター、JJ・レディックが『The Athletic』のインタビューに応じた。
昨季までの2シーズン、フィラデルフィア・セブンティシクサーズでプレーしたレディックは、コート上にスペースを与えるシューターとしての役割をハイレベルでこなし、一昨季は平均17.1得点に3ポイント成功率42.0パーセント、平均2.8本を成功。昨季はいずれもキャリアハイとなる平均18.1得点、平均3.2本の3ポイントを沈めており、成功率も39.7パーセントと決して悪くない数字を残していた。
ところが、今季のシクサーズはホームで驚異的な成績(29勝2敗/リーグベスト)を残すも、アウェーでは10勝24敗と急激に落ち込み、ここまでイースタン・カンファレンス6位の39勝26敗。プレーオフ出場圏内とはいえ、戦力に見合うほどの成績を残せていない。
ジョエル・エンビード、ベン・シモンズというオールスターデュオの周囲にトバイアス・ハリス、アル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンという有能な選手を擁しているものの、思うように勝ちきれていないというのが現状だ。
毎年、エンビードとシモンズの不仲説や、アウトサイドシュートに難を抱えるシモンズと万能型ビッグマンのエンビードは相性が悪いのではないか、といった批判が出ているのだが、レディックはその意見を否定した。
「あの2人はものすごく高い知能を持ってるんだ。私はいつだって彼らがそのことについて十分に理解したうえで、スマートにプレーできると思ってる。それは今後についても同様さ」。
エンビードとシモンズがコート上でチームに好影響をもたらしていることは数字が物語っており、レディックはネットレーティング(100回のポゼッションにおける得失点差)を挙げて話している。
「あの2人が一緒にプレーできることは、数字が証明している。彼らが同時にコートへ立った時、2018年はきわめて良かった(+15.5)し、2019年でも良いものだった(+7.9)。でも、今シーズンはあまり良くない数字(+0.9)なんだよね? 僕は彼らが変わったとは思わない。おそらく、彼らの周囲にいる人たちが変わったからだと思う。僕からすれば、彼らは共にプレーしてフィットすることができるのは確かなこと」。
直近2シーズンと今季のシクサーズで、最も大きな違いはほかでもない、レディックという高位安定した3ポイントシューターの有無だろう。ハリスやリチャードソンの3ポイントはレディックほどの威力はなく、スペースを広げるまでには至っていない。
高さと長さ、機動力を兼備するシクサーズのビッグラインナップは、ディフェンス面では威力を発揮するものの、オフェンスでは終盤に勝ちきれない不安が残る。昨季はジミー・バトラー(現マイアミ・ヒート)が第4クォーターにプレーメイクし、オフェンスが停滞していれば自らペイントエリアへ突進し、得点あるいはフリースロー、またはキックアウトでチャンスメイクしていたが、そのバトラーも今季は不在。
シーズン中に3ポイントシューターの不在を指摘されていたシクサーズだが、2月に獲得したグレン・ロビンソン3世、アレック・バークスはもともとスラッシャータイプのスコアラーであり、チームが求めるシューターではないことは明らか。
今後シーズンが再開されるかどうかは分からないものの、シクサーズとしてはまず、オールスターデュオの実力を最大限に発揮すべく、有能な3ポイントシューターを手に入れたいところだ。
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