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右手の大ケガと移籍の苦難を乗り越え復活…守備と闘争心でレイカーズを支えるスマート

レイカーズの守備の要となったスマート [写真] = Getty Images
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 ロサンゼルス・レイカーズマーカス・スマートが、キャリアの苦難を乗り越えて再び存在感を示している。

 レイカーズはホーム5連戦を全勝で終えたが、その原動力としてスマートの活躍が大きく貢献した。3月11日(現地時間10日、日付は以下同)のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、エースのアンソニー・エドワーズを14得点(フィールドゴール15本中2本成功)に抑え込んだ。また、15日のデンバー・ナゲッツ戦では重要な局面で攻守にわたる活躍を見せ、延長に及ぶ熱戦を制したレイカーズに大きく貢献している。

 レイカーズに加入するまでのスマートのキャリアは、決して順風満帆なものではなかった。直近2シーズンは負傷に苦しみ、2023-24シーズンはメンフィス・グリズリーズ、翌シーズンはワシントン・ウィザーズで、いずれのチームでもわずかな出場にとどまった。その間に古巣のボストン・セルティックスは優勝を果たしたことも相まって、セルティックスから放出されたスマートのキャリアは停滞したかのようにも見えた。

 スマートは、セルティックス在籍中の2018年に右手を大ケガした過去を持つ。皮肉にも現在所属しているレイカーズとの試合で決定打を外したスマートは、ホテルに戻ると悔しさのあまり部屋にあった額縁を殴りつける行為に及び、飛散したガラス片が右手のひらに深く突き刺さった。大量出血し気を失ったスマートは、救急搬送され20針縫う処置を受けた。また、ガラス片は腱を完全に断ち切るわずか数ミリの位置にあったという。現地メディア『ESPN』の取材で、スマートは当時の様子を以下のように振り返った。

「ガラス片は腱と腱の間に完璧な形で挟まっていて、何も損傷していなかったらしい。取り出すと逆にダメージが大きいから、破片の一部はそのまま残すことになったんだ。医者からは“どうして右手がまだ使える状態なのか分からない。毎日神に感謝すべきだ”って言われたよ」

 度重なるケガに悩まされてきたスマートだが、転機となったのがレイカーズ加入である。レイカーズと2年契約を締結した際、スマートはJJ・レディックHC(ヘッドコーチ)に対し「全力を尽くす。結果を出したら相応の役割を与えてほしい」と伝え、レディックはスマートに対して「君が必要だ。守備も、声も必要だ」と応じたという。

 守備とリーダーシップに期待を寄せられたスマートは、今シーズン平均9.6得点2.8リバウンド2.8アシスト1.4スティールを記録。出場時間における貢献度を表すプラスマイナスは、レブロン・ジェームズルカ・ドンチッチを抑えてリーグトップの数字(+432)を残している。

 レブロンやドンチッチ、オースティン・リーブスといった攻撃的なスター選手が並ぶチームにおいて、スマートは守備と闘争心をもたらすことに存在価値を見出した。2022年にDPOY(最優秀守備選手賞)を受賞したリーグ屈指のディフェンダーは、苦難の数年間を乗り越え勝利をもたらす選手としての評価を取り戻しつつある。

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