今季“第二幕”へ参戦できずに「怒りと苛立ちを感じた」と語るも、「僕らは正しい方向へと向かってると思ってる」と前向きな姿勢を示す
6月11日(現地時間10日、日付は以下同)。アトランタ・ホークスのオールスターガード、トレイ・ヤングが『ESPN』のリモート・インタビューに応じた。
選手側の反対意見も飛び交う中、NBAは7月31日からフロリダ州オーランドで今季の“第二幕”をスタートさせる方向なのだが、イースタン・カンファレンス14位のホークス(20勝47敗/勝率29.9パーセント)はプレーオフ進出が絶望的のため、参戦することができず、今季は事実上の終了となった。
そのことを知ったヤングは、胸の内をこう明かしている。
「僕は怒りと苛立ちを感じた。心底プレーしたいと望んでるからね。でもNBAの考え方は理解しているし、彼らが下した決断についても尊重している。それでもプレーしたいという気持ちが強いから、僕は怒りを感じたんだ」。
ヤング自身はキャリア2年目の今季に平均29.6得点9.3アシストをマークし、オールスターのスターター枠に選ばれるなど大きく成長。ルーキーシーズンとなった昨季から軒並み個人成績を伸ばしていたのだが、肝心のチーム成績が上がらずに苦戦。
オールスター後こそ5勝6敗(勝率45.5パーセント)と巻き返したものの、それまでの戦績が15勝41敗(勝率26.8パーセント)と大幅に負け越していたため、悔しい結果に終わった。
もっとも、13日に地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』へ掲載された記事の中で、ヤングは今シーズンについて振り返りつつ、来季のホークスへ大きな期待を寄せていた。
「僕がここに来てから2シーズンを通して、自分たちがここまで見せてきた進歩については気に入ってる。このチームのタレント面もそうだし、チームメートたちが毎年向上していく限り、僕らは正しい方向へと向かってると思ってる。キャム(ルーキーのキャメロン・レディッシュとディアンドレ・ハンター)が来シーズンにどんな選手になっているかを見るのが待ちきれないんだ」。
今季のホークスはチーム2番手の得点源ジョン・コリンズが反薬物プログラム規定に違反したことで、6戦目から25試合の出場停止。さらにはケビン・ハーターが戦線離脱するなどケガにも見舞われたのだが、ルーキーのレディッシュとハンターがまずまずの働きを見せ、今季途中に古巣へ復帰したジェフ・ティーグとドウェイン・デッドモンも及第点を与えられる成績を残し、オールスター後の好調を後押し。
NBA史上最長となるキャリア22年目のビンス・カーターが今季終了後に引退することが濃厚なのは寂しいものの、今年2月にホークスはクリント・カペラというリムプロテクターをトレードで獲得しており、来季から先発センターを務めることが期待されている。
そのため、ヤングは「もしこのチームの皆が同じ道へと向かい、毎年そろって成長していくことができたら、来シーズンは本当にいいシーズンを送ることができると思う」と口にし、カペラについてもこう続けていた。
「クリントとプレーできることにワクワクしている。きっと楽しいだろうね。来シーズンについて僕が期待していることをこの場で多く話す必要はないけど、間違いなく驚かせることができるんじゃないかな」。
ホークス躍進のカギを握るヤングはまだ21歳ながら、今季はリーダーとしても成長の跡を見せた。伸びしろのある若手を豊富に抱えるホークスが、来季イーストで白星を重ねてプレーオフへ出場できるか。是非とも楽しみに待ちたいところだ。