シーズン中断時点で、イースタン・カンファレンス3位のボストン・セルティックス(43勝21敗/勝率67.2パーセント)には、ウイングに2人の若手有望株が所属している。
ロースターにはオールスターガードのケンバ・ウォーカー、元オールスターのゴードン・ヘイワード、リーグ屈指のスイッチディフェンダーとしての地位を確立したマーカス・スマートといった選手がいるのだが、今季はジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの活躍が光った。
3年目のテイタム、4年目のブラウンは、ここまでいずれもキャリア最高のシーズンを送っており、2人そろって平均20得点以上をマーク。今季のセルティックスはケンバを加えた3選手が平均20得点以上という大台をクリアしている。
そんな中、ブラッド・スティーブンズHC(ヘッドコーチ)はこの2人について、7月22日(現地時間21日、日付は以下同)に記者たちの前でこう話していた。
「ジェイソン・テイタムはオールスターに選ばれたことで、新たなレベルへと進化した。そしてジェイレン・ブラウンはオールスター入りしなかったが、レベルを引き上げたんだ。2つの異なる状況の中、彼らは最高のレスポンスを見せてくれたよ」。
今年のオールスター本戦で、セルティックスはテイタムとケンバを送り込んだのだが、ブラウンはHC投票によるリザーブメンバーから落選することとなった。
だが両選手はオールスター後、さらに調子を上げてセルティックスをけん引していた。テイタムはオールスター前(平均22.4得点6.9リバウンド2.9アシスト1.4スティール)から平均29.9得点8.0リバウンド3.1アシスト1.6スティール1.0ブロック、ブラウンもオールスター前(平均20.2得点1.1スティール)から平均22.2得点1.3スティールへと数字を伸ばしてみせた。
第二幕へ参戦する計22チームは、31日から始まるシーディングゲーム(順位決定戦)を前に、23日からスクリメージ(練習試合)を3試合行う。だが膝の痛みがあるケンバは、25日のオクラホマシティ・サンダー戦を欠場することになりそうだ。
「彼がオクラホマシティ相手にプレーすることはないと思う。前日の練習には参加するけどね。でも、今彼は完璧なコンディションに近づいてる」と指揮官が話している。
プレーオフが幕を開けるのは8月中旬のため、8試合のシーディングゲームはあくまでプレーオフに向けてチームがベストな状態を作り上げるための最終調整期間と言える。その中で、このチームをけん引するのはやはりテイタムとブラウンだろう。
7月12日に行われた『Zoom』会見で、テイタムは「俺たちの意識は優勝に向いてるし、現実的にチャンスがあると思ってる。このチームにはタレントがいるし、経験も、選手層の厚さだってある。それにここ数年、多くの選手たちがいろんなことを経験してきた。それぞれが責任を負ってるし、互いのことを信頼してるんだ。時計がゼロになるまで戦い続けてみせるさ」と自信を見せていた。
セルティックスが2008年以来、12年ぶりのNBAチャンピオンに輝くためには、テイタムとブラウンの活躍が不可欠となる。
JT vs. JB… Who ya got? #WholeNewGame pic.twitter.com/kZAMfSMwAo
— NBA (@NBA) July 22, 2020