「彼は私がこれまで35、36年間リーグを見てきた中で、最もタフな選手の1人」と指揮官も絶賛する21歳の神童
8月31日(現地時間30日、日付は以下同)。21歳の神童ルカ・ドンチッチ率いるダラス・マーベリックスは、ロサンゼルス・クリッパーズの前に97-111で敗戦。2勝4敗となり、プレーオフ ファーストラウンド敗退が決まった。
「すばらしいシーズンだった。このチームのことを誇りに思う。僕らは最後まで戦い抜いたんだ」と話したドンチッチは、この試合でもゲームハイの38得点に9リバウンド9アシストをたたき出し、シリーズ平均でも31.0得点9.8リバウンド8.7アシストという驚異的な成績でマブスをけん引。
そしてドンチッチは「クリッパーズは信じられないチーム。だから難しかった。でも僕らは(コートへ)全てを捧げたと思うし、プレーオフでは特にハードにプレーしたんだ」とチームとして健闘したことを強調。
マブスは第2の得点源であるクリスタプス・ポルジンギスをケガのためシリーズ第4戦から欠いただけでなく、ドワイト・パウエル、ウィリー・コーリー・スタイン、ジェイレン・ブランソン不在でプレーオフを迎え、一時は優勝候補の一角クリッパーズ相手に2勝2敗まで持ち込んだ。
ドンチッチはシリーズ中に左足首のネンザに見舞われ、マーカス・モリスをはじめ、クリッパーズが誇る屈強なディフェンダー陣からはハードファウルやフレグラントファウルを受けながらも、最後まで自らのプレーで応戦していたことも称賛に値する。
マブスのリック・カーライルHC(ヘッドコーチ)はキャリア2年目を終えたドンチッチについて「彼は私がこれまで35、36年間リーグを見てきた中で、最もタフな選手の1人。すばらしい若手選手であり、毎年成長している」と高評価。
そしてこれまでにプレーオフという大舞台ですばらしいパフォーマンスを残し、所属チームを複数回のチャンピオンへと導いたマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、アービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ラリー・バード(元ボストン・セルティックス)を引き合いに出してこう続けた。
「彼は昨シーズンに新人王となり、今シーズンはMIP賞(最優秀躍進選手賞)の候補へと浮上した。私は彼が来シーズンにバードやマジック、ジョーダンといった偉大な選手たちが毎年夏にしてきたように、彼のゲームに何か新しいものを身に付けて戻ってくると期待している」。
ドンチッチのキャリアはまだ始まったばかり。今年のプレーオフでドンチッチとマブスが見せたパフォーマンスは、必ずや将来の成功へとつながることだろう。