2020.10.16
ダラス・マーベリックスが誇る21歳の神童、ルカ・ドンチッチは8月24日(現地時間23日、日付は以下同)に行なわれたロサンゼルス・クリッパーズとのファーストラウンド第4戦で、新たな歴史を樹立した。
キャリア2年目のドンチッチ(21歳と177日)はプレーオフという大舞台で史上最年少となる40得点超えのトリプルダブル(43得点17リバウンド13アシスト)を達成。
さらに第3戦(13得点10リバウンド10アシスト)に続いて2試合連続のトリプルダブルをマークしたことで、プレーオフ最初の4試合で2度のトリプルダブルをクリア。これはアービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)以来、NBA史上2人目の快挙となった。
ドンチッチは左足首をネンザしていたものの、昨日チームの選手の健康面とパフォーマンスのディレクターを務めるケイシー・スミスとそのスタッフの下、第4戦でプレーできるように入念なトリートメントを受けた。
「彼らが昨日、すばらしい仕事をしてくれた。僕らはほとんど1日をかけて治療に取り組んだんだ。僕が求めたこと全てに対応してくれたよ。実際、僕は100パーセントじゃない。でもいい状態だと思うね」。
試合後にそう明かしたドンチッチに対して、チームメートもこの21歳に最大級の賛辞を送っていた。
「彼がラインナップにいたのを見て、すぐに思ったね。今夜は彼が何かスペシャルなことをしてくれるんじゃないかな、ってね」(セス・カリー)
「彼は次元の違うレベルの情熱を持ってプレーしていたね。あの男は相手が誰であろうと引き下がったりはしない。何を話しかけようが関係ないんだ。それによって彼のレベルを引き上げてしまうようなものさ。今夜はまさにそんな感じだったね」(トレイ・バーク)
そして延長終了と同時にドンチッチが沈めたドラマティックなステップバックスリーは強烈だった。日本のツイッターでトレンドに「ドンチッチ」が入るほどの大盛り上がり。現地の実況を務めるマイク・ブリ―ンも重要なショットが決まると“BANG!”と叫ぶのだが、ドンチッチのブザービーターには思わず“BANG! BANG!”と2回叫び、興奮を隠せない様子だった。
ちなみに、ブリ―ンが劇的なショットが決まった瞬間に2回も“BANG!”と叫んだのはこの試合で見せたドンチッチのショットと、2016年2月28日のオクラホマシティ・サンダー戦の延長終盤にハーフコート近くからステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が決勝弾となるディープスリーを放り込んだ時のみ。
そのカリーはドンチッチのミラクルショットを目の当たりにし、「おいおい、ルカ・ドンチッチはとんでもねぇな。アイツおかしいだろ!!」とツイート。数多くの劇的ショットを沈めてきたカリーでさえも、一緒にワークアウトをしたこともある2年目のスーパースターの超絶パフォーマンスについついリアクションしてしまったようだ。
今季の優勝候補の一角であるクリッパーズ相手に飛ぶ鳥を落とす勢いで襲い掛かるドンチッチ。2勝2敗で迎えるシリーズ第5戦も、大きな注目を集めるに違いない。
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