2020.08.13

カリーとアンダーアーマーが新ブランドを設立か…目指すはジョーダン・ブランドのような存在

ステフィン・カリーがアンダーアーマーと新ブランドを設立するようだ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 バブル内で再開を果たしたNBAだが、そこに王者ゴールデンステイト・ウォリアーズの姿がないのは、どこか寂しい気持ちになる。しかし、少し早めのオフを利用して、王朝のエース、ステフィン・カリーは、新たなプロジェクトの準備に勤しんでいるようだ。

 『Let’s Go Warriors』によると、カリーは自身が契約するアンダーアーマーとのパートナーシップを拡大し、同ブランド内に自身のオリジナルレーベルを立ち上げるという。

 カリーは、現役選手のなかでも屈指の人気と影響力を持つ。Instagramのフォロワー数は、3100万人を突破(本稿執筆時点)。これは、レブロン・ジェームズに次ぐリーグ2位の数字だ。また、彼の人間性については言うまでもなく、熱心な社会貢献活動により、未来ある若者や女性プレーヤーからの支持も厚い。

 そのカリーがアンダーアーマーとの協業で立ち上げる新ブランドは、「マイケル・ジョーダンがナイキと展開するジョーダン・ブランドのような存在」になるという。

 実は、このニュースが発表される遥か以前から、カリーのブランド設立は水面下で進行していたと見られる。

 『The New York Times』は今年1月、アンダーアーマーの“気になる動き”をキャッチしていた。同紙によると、同ブランドの幹部は一昨年の夏、カリーを訪問。その理由は、年間数十億の契約金を支払っているにもかかわらず、カリーがNBAの現場でアンダーアーマーのアパレルを着用しないことに不満を持っており、その解決策を見出すためだった。ミーティングの結果、アンダーアーマーはカリーにナイキでジョーダンブランドのクリエイティブを監督してきた人物を引き抜き、シューズの開発を約束。そして、両者の間で“新たなビジネス”を展開することに合意したという。

 この“新たなビジネス”がほかでもない、カリーのオリジナルブランドである。

 カリーのブランドで展開されるアイテムには、アンダーアーマーのロゴが一切登場せず、その代わりにカリーの新たなロゴが採用される模様。また、今秋の発売が噂されている新作『カリー8』には同ロゴが採用され、この新ブランドのお披露目とともにリリースする可能性もあるという。

 もし、ナイキにおけるジョーダン・ブランドのような存在だとすれば、スニーカーやアパレルなど、ライフスタイルアイテムも展開も視野に入れているはずだ。不動の地位を築いてきたジョーダンブランドに、遂に対抗馬が登場。アンダーアーマーのブランディング政策は、ナイキ一強の時代に終止符を打つことができるのだろうか。

 文=Meiji

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