球団史に名を刻んだデイビス
プレーオフ西のカンファレンス・ファイナル、ロサンゼルス・レイカーズとデンバー・ナゲッツの第2戦。レイカーズは試合時間残り2.1秒で1点ビハインドを背負っていた。しかしアンソニー・デイビスが左ウイングからキャッチアンドシュートを放つと、ブザーとともにこの3ポイントシュートが決まり、劇的な勝利を収めた。
「特別な選手にとって、素晴らしい瞬間だね」と、試合後にインタビューに応じたのはレブロン・ジェームズ。デイビスのハイライトプレーにはチームメートだけでなく、「偉大な選手は卓越したショットを決めるが、彼はやってのけた。だから彼は本当に優れた選手だ」と、ナゲッツのニコラ・ヨキッチも称賛している。
こうしてプレーオフのハイライトプレーが誕生したわけだが、その裏ではデイビスの闘志に火をつける出来事があったそうだ。この試合でレイカーズは試合時間残り20.8秒1時点でヨキッチにポストプレーから逆転を許したが、この時マッチアップしていたのがデイビスだった。『SB Nation』のハリソン・フェイゲン記者によると、その直後にベテランのラジョン・ロンドは、「問題ない、彼(ヨキッチ)がお前から点を奪っただけだ。なら次はお前が取り返せ」と、デイビスを鼓舞していたという。
レイカーズの公式ツイッターからは、その長い球団史において、プレーオフで逆転勝利となるブザービーターを沈めた選手は歴代ではこれまで6人しかいなかったことが紹介されている。ジェリー・ウェスト、エルジン・ベイラー、ロバート・オーリー、デレック・フィッシャー、コービー・ブライアント、メッタ・ワールド・ピースと、いずれもレイカーズに貢献してきたメンバーの中に、デイビスは7人目としてその名を刻んだ。レイカーズが10年ぶりにファイナルへ進出して優勝できるどうかは、デイビスの今後のパフォーマンスにかかっている。だがそれだけではなく、今回のロンドのようなベテラン選手たちの支えもまた、重要な要素となってくるだろう。