2020.09.20

ナゲッツとの初戦で躍動したドワイト・ハワード「もしファイナルへまた戻れるなら…」

自身3年ぶりのプレーオフに出場しているハワード[写真]=Getty Images
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マジック在籍時の09年以来初のファイナルへと舞い戻るべく、「チームメートたちのために全てを捧げ、自分の全てをかけると心に誓っている」とハワード

 昨夏ベンチスタートのロールプレーヤーとしての役割を受け入れ、ドワイト・ハワードロサンゼルス・レイカーズへと加入した。キャリア15年を誇る208センチ120キロ(公称)のビッグマンは身体を絞り、コート上を動き回れるほど減量し、レイカーズで貴重なバックアップセンターとして躍動。

 昨季までの15シーズンでベンチスタートはわずか1試合だったビッグマンは、今季のレギュラーシーズンで69試合のうち先発は2試合のみ。だが主にディフェンスとリバウンド、ブロックショットにフォーカスし、平均18.9分7.5得点7.3リバウンド1.1ブロックにフィールドゴール成功率72.9パーセントを残してみせた。

 ところが、スモールラインナップを敷くヒューストン・ロケッツとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナルでは5試合のうち出場は2試合、プレータイムも計15分39秒のみ。

ハワードは強烈なブロックや豪快なダンクを浴びせてシリーズ初戦勝利に大きく貢献[写真]=Getty Images

 だが9月19日(現地時間18日、日付は以下同)に幕を開けたデンバー・ナゲッツとのカンファレンス・ファイナル初戦でローテーションに復帰。16分26秒プレーし、13得点3リバウンド2スティール2ブロックと存在感を発揮して126-114の勝利に一役買った。

「ドワイトはこの役割をこなすべく、自身のことを証明しようとしていた。彼はほとんど全てを失っていたからね。彼は全てを取り戻したいならば、どん底からスタートしてやり直す必要があると感じていたんだ」。

 ハワードの代理人を務めるチャールズ・ブリスコーは『ESPN』へそう語り、クライアントがレイカーズ入りした経緯を明かした。ナゲッツとのシリーズ初戦ではオールスターセンターのニコラ・ヨキッチらと渡り合い、自慢の身体能力とパワーを駆使して奮戦。アリウープで何本も豪快なダンクをたたき込むなど、ペイントエリアで貴重な働きを見せていた。

 オーランド・マジック在籍時、ハワードはオールスターだけでなくオールNBAチームとオールディフェンシブチームの常連で、リーグベストのセンターとして君臨。2009年から3年連続で最優秀守備選手賞(DPOY)も獲得。

 そして09年には自身初のNBAファイナル進出も果たした。だがこの年はコービー・ブライアント(元レイカーズ)率いるレイカーズの前に1勝4敗で敗退。その後、頂上決戦へと舞い戻ることはなかった。

「俺は一度だけ(ファイナルで)プレーするチャンスをつかんだ。そしていつも自分に対して、また(ファイナルへ)戻れるならば、俺はチームメートたちのために全てを捧げ、自分の全てをかけると心に誓っているんだ」。

ハワードはマジックの大黒柱として2009年にファイナルへ進出[写真]=Getty Images

 34歳のベテランにとって、NBAという世界最高のプロバスケットボールリーグでチャンピオンになることができるチャンスはそう多くない。だからこそ、ハワードはレイカーズで自身の役割に徹し、献身的な働きを見せている。

 21日のシリーズ第2戦に向けて、フランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)は初戦で活躍したハワードをスターター起用する可能性があることを明かしている。

「そのことについてよく考えている。でも明日の夜、試合が始まる30分前までは発表しないと思う」と指揮官は言うものの、ジャベール・マギーに代わってハワードがスターター起用される可能性は十分ありそうだ。

 レブロン・ジェームズアンソニー・デイビスという超強力タッグを擁するレイカーズでプレーすることは、ハワードにとっても大きな刺激になっているはず。チャンピオンシップを勝ち取る最大のチャンスがあるだけに、ハワードは第2戦以降も身を粉にして仕事をこなしていくに違いない。

ハワード(左)はかつてイーストで覇権争いをしたレブロン(右)らと共に優勝を目指す[写真]=Getty Images

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