2019.07.19
昨季終了後、シャーロット・ホーネッツからブルックリン・ネッツへトレードされたドワイト・ハワードは、ネッツを解雇されてワシントン・ウィザーズと契約した。
ところが、今季は背中のケガに悩まされ、ここまでわずか9試合のみの出場で平均25.6分12.8得点9.2リバウンド。33歳になったとはいえ、81試合すべてに先発出場し、平均30.4分16.6得点12.5リバウンド1.6ブロックを挙げていた昨季と比較すると本来の実力を発揮できていない、というのが現状だ。
それでも、昨年6月下旬に現地メディア『TMZ Sports』から「将来バスケットボール殿堂入りするチャンスがあると思うか?」という質問に対し、「僕の経歴が物語っている」と切り返し、ハワードはこう続けていた。
「僕はいろんなランキングについて言うつもりはない。特に興味がないからね。でも、自分がNBAのキャリア全体で成し遂げてきたことくらい分かってる。すごい成功を収めてきたと思ってるよ」。
今季のパフォーマンスについてはお世辞にもリーグ屈指のビッグマンという評価を与えることはできないだろう。そんな中、オーランド・マジック在籍時にハワードを指揮し、2009年にはNBAファイナルへと勝ち上がったチームを率いたスタン・バン・ガンディが口を開いた。
昨季までデトロイト・ピストンズで指揮官を務めていたバン・ガンディ元HCは、2月27日(現地時間26日)に『The Orlando Sentinel』へ掲載された記事の中で、ハワードの殿堂入りについて「もし彼が殿堂入りできなければ、(殿堂入りというものは)とんだ茶番だし、信じられないにもほどがあるね」と断言。そしてこう続けていた。
「彼は5回もオールNBAファーストチームに選出され、最優秀ディフェンシブプレーヤー賞には3年連続で輝いた。アロンゾ・モーニング(元マイアミ・ヒートほか)やディケンベ・ムトンボ(元アトランタ・ホークスほか)といった殿堂入りセンターたちと比較しても、ドワイトはすばらしい実績を残しているのは明らかだ」。
ハワードはキャリア3年目の2006-07シーズンから8年連続でオールスターに選ばれており、平均20得点13リバウンド以上を4シーズンで達成。リバウンド王には5度、ブロック王にも2度輝いており、昨季までNBAデビューから14シーズン連続で平均ダブルダブルを残してきた。マジックでプレーしたラストシーズン(11-12)に背中を痛めたことで、今も苦しんでいるものの、これだけの実績を残してきたビッグマンはそうそういない。バン・ガンディは言う。
「背中をケガする前、ドワイトはリーグでも最も支配的なビッグマンだった。これまで何人の選手が8年連続でオールスター入りしたんだい? そしてその中に殿堂入りできなかった選手がいたかい?」。
バン・ガンディが指摘するとおり、ハワードは現役屈指の実績を誇るビッグマンだ。通算1万3,184リバウンドは現役トップで歴代でも14位にランクインしており、通算2,051ブロックは歴代17位に入っている。
ハワードがいつか現役を引退したとしても、これまでに残してきた実績は嘘をつかないはず。ネガティブなウワサがあろうとも、ハワードは将来きっと殿堂入りすることになると言っていいだろう。
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