バブルにおいて台風の目となったマイアミ・ヒート。中心選手のジミー・バトラーはシカゴ・ブルズから移籍後、居場所を見つけられずにいたが、ようやくマイアミというフィットする球団と出会い、水を得た魚のようにコートを躍動し、ヒートをけん引している。バスケへ対するバトラーの情熱は、チームメイトの原動力となり、ルーキーのタイラー・ヒーローからは「バトラーをファイナルに連れて行きたい」という言葉も飛び出るなど、信頼も厚い。
そんなバトラーが、本業の傍らで“新たなビジネス”を始めたことをご存知だろうか。
最近、バトラーが試合会場へ入る際、片手にコーヒーカップを持っている様子をSNSなどで見かけた人も多いことだろう。
実はバトラー、このバブル内でコーヒービジネス、その名も「ビッグ・フェイス・コーヒー(Big Face Coffee)」を起業し、選手たちにコーヒーを振る舞っているのだ。
ヒートの背番号22は、商標弁護士と提携して「ビッグ・フェイス・コーヒー」の商標登録を提出。弁護士のジョシュ・ガーバン曰く、バトラーは今月上旬、コーヒー、コーヒーショップ用の軽食類、コーヒー以外の飲料をはじめ、一般的なアパレルやマグカップなどのハウスグッズの製造・販売ができるよう、「ビッグ・フェイス・コーヒー」と同店のスローガンである「No I.O.U.’s」の商標を申請したとのこと。また、『Yahoo! Sports』によると、バトラーはこの商標申請に約43万円を費やしており、プレーと同様の本気度が伺えるという。
バトラーは、バブルのホテルの部屋で、実際に「ビッグ・フェイス・コーヒー」を運営している。選手たちは手書きのボードにあるメニューから、バリスタ・バトラーが淹れたコーヒーをピックアップしているようだ。
So apparently Jimmy Butler wasn't kidding about the up-charge for the use of his French Press at Disney. (From Meyers Leonard's Twitter): pic.twitter.com/1s1em6flRG
— Ira Winderman (@IraHeatBeat) August 15, 2020
ラテ、アメリカーノ、モカ、カプチーノ、プアオーバー(ハンドドリップ)など、メニューは実に豊富。しかし、このご時世にキャッシュオンリーの現金主義で、さらにお値段は1杯20ドル(約2100円)となかなかにお高めの設定だ。
バトラーは、キャリアを終えた後、コーヒーショップを経営することが夢であることを公言している。話題の新規ビジネスについて問われたバトラーは、「コーヒーを淹れる技術は日に日に向上している」と成長を実感。また、20ドルという値段設定については、「ここではコーヒーを手に入れるのが難しい」と稀少性に言及し、「だから、30ドルに値上げするかもしれない。ここにいる奴らは、それぐらい(金銭的に)余裕だろうからね」とさらなる値上げの可能性も示唆した。
噂を聞きつけて、チームメイトのゴラン・ドラギッチも「ビッグ・フェイス・コーヒー」を訪問。しかし、不運にも、この日は休業日、または営業時間外だった模様。ドラギッチは、映像内で残念な素振りを見せながら、「スモール・フェイス・コーヒーに行くしかないな」とコメントしている。
Big Face Coffee was close today 🥺 @JimmyButler #RecoveryDay 😂 ☕️ pic.twitter.com/7WNkOrXOjz
— Goran Dragić (@Goran_Dragic) September 17, 2020
バトラーは、ヒート好調の秘訣を「互いの信頼」と語った。しかし、本当の秘訣は、バトラー隊長の情熱入りカフェイン飲料なのかもしれない。
文=Meiji