2020.09.17

ヒートのドラギッチ「コーチが僕に何を求めているのか。それこそが自分の仕事だ」

プレーオフでヒートのスターターとして活躍を続けるドラギッチ[写真]=Getty Images
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ヒート在籍6年目のベテランは「このチームにおける役割については全く心配していない」と語り、プレーオフではスターターとして大活躍

 9月15日(現地時間14日、日付は以下同)。マイアミ・ヒートゴラン・ドラギッチが『NBA.com』のセコウ・スミス記者のインタビューに応じた。

 ドラギッチはスロベニア出身のコンボガードで、2014-15シーズン途中にフェニックス・サンズからヒートへトレードで加入して今季で在籍6シーズン目。昨季までは主にスターターを務めていたが、今季はシックスマンへと転向。

 キャリア12年目となった今季はシーディングゲーム(順位決定戦)も含めて59試合(うち先発は3試合)に出場。平均28.2分16.2得点3.2リバウンド5.1アシストと上々の成績を残し、2年ぶりのプレーオフ進出にも大きく貢献した。

プレーオフではここまで自己最高の平均21.9得点を記録している[写真]=Getty Images

 プレーオフではケンドリック・ナンに代わって先発ポイントガードを務めており、ここまでの10試合で平均35.1分21.9得点4.7リバウンド4.6アシスト1.1スティールと好調をキープ。平均得点に加え、フィールドゴール成功率(47.1パーセント)、3ポイント成功率(39.1パーセント)、フリースロー成功率(77.8パーセント)でも自己ベストの数字を残している。

 ヒートのエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)の下でプレーする中で、これまで役割が変わってきたものの、ドラギッチは「このチームにおける役割については全く心配していない」と切り出し、こう続けている。

「それは自分たちがどのようにして仕事をするかでもないし、このチームが構築されるためのやり方でもない。コーチが僕に何を求めているのか。それこそが自分の仕事であり、それをこなすだけ」。

 ヒートは今季、ジミー・バトラーの加入に始まり、ナンやダンカン・ロビンソンが台頭。さらにはシーズン途中にアンドレ・イグダーラジェイ・クラウダーが加入し、昨季から約半数のロースターが入れ替わったのだが、ドラギッチはシックスマンとして見事な働きを見せている。

「僕はベンチから出場するという役割を受け入れたんだ。僕のキャリアにおいて、自分自身を助けることになると思ってね。それに、特にスポ(スポールストラHCの愛称)なら僕を正しいポジションへと配置してくれるし、チームメートたちも同様だ。だから全然、僕は心配してなかったし、(新たな役割で)プレーするのは簡単だった。僕は自由だと感じるね。コートに出てプレーして、楽しむことができているよ」。

スポールストラHC(左)に全幅の信頼を寄せるドラギッチ(右)[写真]=Getty Images

 16日に行なわれたボストン・セルティックスとのイースタン・カンファレンス・ファイナル初戦でも、ドラギッチはプルアップジャンパーや絶妙な緩急をつけたドライブから放つレイアップにフローター、ファストブレイクからディフェンダーを交わしてショットを決め切るなど大活躍。

 ドラギッチは38分52秒の出場時間でチームトップの29得点に7リバウンド4アシスト1ブロックをマークして勝利に貢献。フィールドゴール成功率57.9パーセント(11/19)、3ポイント成功率50.0パーセント(3/6)、フリースロー成功率100.0パーセント(4/4)と、高精度なショットを繰り出して点を積み重ねた。

 18日に行なわれる第2戦、あるいはそれ以降のシリーズで、セルティックスはドラギッチに対してマークを厳しくしてくることが予想できるものの、独特なリズムからディフェンス陣を切り抜けるドラギッチは、仮にショットが不調でもプレーメイクでチームに大きく貢献することができるはずだ。

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